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第20話 僕のものでもあるんだよ?

殺戮ルート。

それはまあいろいろある。

ただの殺戮ルートならまだ神様を呼べば多分なんとかなる

でもこの鬼畜ゲームにそんなぬるい殺戮ルートはない。

全員がヤンデレだからだ。

下手をすれば学園内の全員を道連れにするかもしれない……

いやむしろ。

地球が崩壊する並のことだってある。

というか崩壊するだろう。

そこの道を歩く一般人だって

そこの空を飛ぶカラスだって

道連れになる。










そんな設定をしてしまった神様は、まぁ人並みには後悔していた。


白いような金色のような世界の中でせんべいをぽりぽり食べながら考えるひとりのショタ。


「んー…流石に殺戮はやりすぎだったか…でも彩乃だし!!なんとかなるよね♪」


おそらく彩乃とは、未冠の前世の名前だろう。

神様はふわふわの髪の毛を揺らし未冠の世界を写すテレビのようなものの前にちょこんと座った。

むこうでは莉楠が未冠を大事そうに抱え、耳を舐めている。


「うわあ、何この変態!!不審者!!」


神様が言えることではない。


「…ん?何かいってる……?」


莉楠は何かをぼそぼそ喋っている。



ねぇ…見てるんでしょう、神様…?



「……うにゃっ!?なんで…え??」



僕も…転生者なんだよ……未冠…んーん、彩乃と同じ世界の、ね…



「ええええええええっ!!聞いてないよそれ!!」



…ロイに、連れてこられた…




そういいながら莉楠はまるで神様がそこにいるかのように少し上を向く。未冠は少し身じろぎして莉楠にくっつく。


「……」


神様は下に降りた。

ぱっちりの目を少し細めるとカラカラと笑う。


「君が、莉楠だね!」

「うん。お前が神様?」


お前…ねえ…偉そうだなー…


「うん、僕が神様だよぉ!それよりさ、ミカちゃん離してくんない?」

「なんで」

「僕の目が不愉快だ」


そういう神様の目は、色素が抜けていた。…白かった。莉楠はその目を見ると呆れたように肩をすくめる。


「はいはい…でも、未冠は俺のだ、何があっても俺の。」

「君のだけじゃないでしょ?僕のでもあるんだよ?」

「それはどういう…」

「まだ君たちがミカちゃんを、…ミカちゃんを、攻略できなければミカちゃんは転生させたこの僕のものになってる。だから僕がミカちゃんをもらってもいいんだよ?」

「そんなのだめだ!!」

「圭太も紫巻も双子も緑真も二重人格もその他大勢も。君と同じ気持ちだよ?早めに奪わないと…いなくなるかもねぇ」


そういいながらカラカラと笑う神様。その様子を狂った様子で見つめていた莉楠は離すといって離さなかった未冠を見る。そんな莉楠を神様は白い目を元の色に戻し、上を向いた。


「じゃあ、僕もう帰るねっ!!」

「……」

「ばいばいくらいいってよぉぉ!」


そういいながら神様は消えた。まだ莉楠は未冠のことを見ているようで。莉楠は口のすぐ横にキスをした。口にするのは、また後で。そんな顔で未冠を見つめる。


「そういえば…なんで人が通らないの…?一人も来ない…神様のせいかな…それに、ミカちゃんは、彩乃は神様の存在を知ってる…よね…起きたら聞いてみよ」


そういってクククと笑う。笑う。笑う。

狂ったように…狂いながら、笑う。

いつか…んーん、今からでも…一緒に暮らそうか…二人っきりで。

未冠はかゆいけどかけないときのような複雑な顔をしていた。

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