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オフラインされた世界

人生は、サブスクリプションではない。

 薄汚れたダクトを進むと、通気口から外の光がわずかに漏れているのが見える。外に、酸素の輸送機が通ったのが見えた。耳をつんざくアラート音が、視線を強制的に下げさせる。赤色のHUDに酸素残量7分の文字が目に留まる。さらに下には荒れ切ったオフライン・ゾーンがある。黒くよどんだ空気、路地には白骨化した死体。倒れたまま動かない酸素供給塔。人影はあるのに、誰も空を見上げない。見るな。1人でも多く救いたいなら、前だけを見ろ。

 広い肩幅をダクトに擦り付けながら、マイクが愚痴をこぼす。「...なあ、ゼロ、このダクト、狭すぎねぇか?自慢のモヒカンが崩れたら大変だぞ」 ゼロ「黙って、マイク。後30m進んだところにジョイントがあるから、そこでシンカーボルトを打ち込む。ジン、後ろは?」 ジン「ネズミが1匹。すでに始末した。先を急げ。」 先を進み、静かに通気口の格子を外し、下を覗き見る。目標の巨大な酸素管理ユニットが鎮座している部屋だ。トライ・レガシーの武装警備員が数名、無機質に巡回している。 マイク「おい、俺もう我慢できねぇぜ、もう突撃していいよな...?」マイクは体を揺らしている ジン「やめろ。仕事を増やさせるな。」 マイク「なあ頼むってー」 不安を抱えながら、ベルトから銀色の円柱状のデバイス、シンカーボルトを取り出し、管理装置に投げつける。ゼロ「行け...!」空中で外装がパージし、青白いスラスターが点火し、勢いよく装置の天面に張り付いた。四本の爪が装甲を掴み、直後メタルジェットの閃光が走る。(ガギィッ!)酸素ポンプの轟音が幸いし、警備員の耳に音が届くことはなかった。それと同時に、リンク接続の文字が出る。ゼロ「ハック開始!これくらいのデバイス、5分もあれば片付く。ブツブツ」 ジン「おい、絶対行くなよ。絶対だぞマイク。抑えろ。」 マイク「もう我慢できねぇ!俺はいくぜ!Yeahhhhhhh!!!」 ゼロ「あ、ちょっと押さな...うわぁぁ」マイクが大きな声で叫び、通気口から飛び降りて、黄金のモヒカンを輝かせる。さっきまで狭い通気口にいたというのに、モヒカンは髪の毛ひとつ崩れていない。 ジン「...結局こうなるのか。」ジンは頭を抱えている。警備員はマイクに釘付けになる。マイクは叫びながら、二丁拳銃を両手に持って乱射する。警備員の全力の応射をマイクは華麗な体のこなしで避けていく。...肩に一発当たった。マイク「へっ、こんなのが武器っていうのか?笑っちまうぜ」相変わらず、笑顔とモヒカンだけは崩れない。ゼロ「ハック完了!」そういいながら勢いよくエンターキーを叩くと、エアバルブが一斉に解放されるとともに、新鮮な空気が、オフラインゾーンの瘴気を置き換えていく。私はHUDの酸素残量2分の文字を見て、安堵しながらヘルメットを外して深呼吸した。血生臭い匂いがしたが、普段のボンベよりは100倍マシだ。

 ...まて、この足音は何だ?マイクの方を見ると、彼の背後に増援が見える。私が声を上げる前に、すでに動き出していた。ジンだ。足音ひとつ立てず、増援を切り伏せていく。そしてあっという間に全員を倒してしまった。ジン「全く、背後が疎かだ。」 マイク「あぶねー。ありがとうな!ジン」 ゼロ「急ぐぞ。人が来る前に早く逃げるんだ。マイク、道を切り開いてくれ」 マイク「そういうことなら、俺に任せろ!」そういうと、マイクは壁を爆破し、スキッドフレームを呼び寄せた。マイク「早く!」 ジン「もう次が来る。止めてくる。」マイク「Yeahhh!!俺も行くぜー!」到着まであと30秒だ。ジン「なんだ、この量は。多すぎる。」マイク「流石にこの量はきついぜ!」まずい、押し負けている。あと5秒。耐えてくれ...

 嬉しいことに、スキッドフレームは押し負けるわずか数秒といったところで、間に合った。全員で急いでそれに乗り込んで一気に飛ばした。ゼロ「流石に今回のはやばかったね!」マイク「ああ!ギリギリだったぜ!でもみろよ、このゾーンはもう大丈夫そうだぜ!あいつらはもう酸素を吸えるんだ!」ジン「全く。無茶をしやがって。」下を見る。老人「空気だ!本物の空気だぞ!」老人が叫ぶ。子供が初めてヘルメットを外し、笑う。その母親らしき人も、涙を流す。ゼロ「.....これで償えるなんて、思っていない。」ゼロ「まて、何だあれは。」はるか上空にわずかなステルスのノイズが見える。正体はわからないが、これほど大きなステルス機は見たことがない。……

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