武闘派悪役令嬢の見た景色
ユンハンス家の当主は困惑した。娘が六歳になる誕生日、欲しい物を尋ねたところ「ダンベル!」と可愛らしくおねだりされてしまったためである。用意していた大きなクマのぬいぐるみはリボンで飾られた箱の中のまま、渋々衛兵の私物を買い取り、綺麗に磨いて与えるとぴょんぴょん跳ねて喜んだ。その際に発した「ドラゴン斬る!」というわんぱくな言葉は、ただ笑い飛ばした。
これは、少女マンガよりも少年コミックの方が好きだった女が、とある女性向け恋愛シュミレーションゲームの世界の悪役令嬢――中盤で殺される運命の小悪党に転生してしまった話である。
これは、少女マンガよりも少年コミックの方が好きだった女が、とある女性向け恋愛シュミレーションゲームの世界の悪役令嬢――中盤で殺される運命の小悪党に転生してしまった話である。
イラスベス・ユンハンスの思考理念
2016/02/22 00:00
(改)