第終話 エピローグ
なんとか1月中に完結させる事が出来ました。
読者の皆様の中には「無理やり過ぎでは?」と思う方もいるかと思いますが作者としてはこれで満足しれおります。
「俺はどっちも好きだ」
雅人が出した答えは『どっちが』ではなく『どちらも』な答えだった。
ありとあらゆる選択肢の中で1番安全な答えだ。
「そんあ答えが許されると思って…」
「そうですよ。赤嶺くんはそうでも私達は納得が…」
「どっちも好きだ。数ヶ月先なら葵の方に行ってたかも知れない。葵は真面目だし料理美味いし気配りも出来る。けど、梓にも良い所はあるんだよ。それを生徒会に入ってようやく知った」
もし茜に葵のお世話を頼まれてなかったら、もし4月頃に梓と出会ってなかったら、もし夏休みに出かけることがなかったら、もし保育園のアルバイトをしていなかったら…もし、雅人が不良でなかったら…。
結果は全く違うものになっていかかもしれない。
だが不幸にも雅人は不良で葵は不幸体質で梓は人との付き合い方は下手くそだった。
全員がマイナスであり、全員がお互いのマイナス受け入れた結果の結末だった。
「そんなこと思ってたの…?普段はそんなことおくびにも出さないのに」
「こんなこと普段から言えるか馬鹿」
「でも私達の関係ってどうなるんですか?」
確かに、全員が好きで少々どころかだいぶ勿体ないが友達としてやっていくことは出来る。
「雅人としては勿体ないんじゃない?女の子2人に好意を寄せられてどっちかしか手に入らないなんて」
「ああ、本当にそう思う」
「そこは嘘でも否定してくださいよ…」
「で、この先どうするかだが…」
「それならこの生徒会長のアタシにいい案があるわ」
梓の案を聞いた雅人と葵は首を捻ることしか出来なかった。
☆
「雅人。お昼一緒にいいかしら?」
「ああ。1年の教室でいいならな」
「赤嶺くん。これ、お弁当です」
「ああ。ありがとう」
「お前らなにしてんの?」
「あの後どういう話し合いをしたの?なにも変わってないように見えるのだけれど」
「秘密」
梓の案とは『親友以上恋人未満の関係』の構築だった。
だが、恋愛初心者ばかりのこの3人の中でそれが出来る者はいない。梓なら距離感を考えれば出来なくもないだろうが圧倒的経験値不足。
『MPが足りません』状態。だから梓も今は手探り状態なのである。
「雅人。アタシの弁当少し分けてあげるはい。あーん」
「自分て食うからいいって。おい突っ込んでくんな」
「先輩やり過ぎです。ルールは守ってください!」
「あら境界線なんて人それぞれよ。因みにアタシの境界線はお互いが愛を確かめ合うまで」
梓はわざと表現を濁したが詩音と仁にはハッキリと伝わった。
「なあ、これでいいのか?せっかくの高校生活をこんな勿体ない関係性にして」
「いいんじゃない。本人たちが決めた事だし。友達が殺人犯になんてなってほしくないからね。でも、この先を促すのは構わないよねー。黒井先輩達と競走かな。どっちが先にヤらせるか」
「えぐいこと考えるー。そこに痺れる憧れる!」
「ま、程々にやるわ。赤嶺に媚薬は効かないってことが分かったから今度は葵に使ってみよ」
ある修羅場では「さようなら」のメールの後包丁で滅多刺しにされその後もう片方も包丁で刺された後腹を裂かれるというなんとも衝撃的で嬉しい修羅場となったのは誰でも知っている事実。
だがあれは人が人だっただけにハッピーエンドで終わるが雅人達の場合は最悪で後味の悪い事件になること必至だった。
「雅人。いいのか?」
「ん。ああ。いいんだよ。俺達がマイナスであるうちはな」
数学的にも証明されている。
『マイナス×マイナスはプラスなのである』
なんとか5作目の作品を完結させることが出来ました。ありがとうございます。
毎度のことながら完結させるとなんだかスッキリします。
まあ、これを上げた瞬間に次なる作品を書き始めるんですけどね。
そんなことはさておき、ここまで読んでくださった読者様は溢れんばかりの感謝を。
ここでお知らせです。
第88話の前書きでも言った通り執筆環境が変わるので毎日投稿が難しくなるかもしれません。
冒頭の10話+数話は毎日投稿が出来るかもしれませんが15話あたりから2日に1話投稿になるかもしれません。
さっきから全て予測口調なのはこれを書いているのが1月13日の1時56分なのでまだ確定したことが言えないのです。
それにプラスして私は学生で4月から環境がガラリと変わるためまだなんとも言えないのが現状です。
こんな不安定で中途半端な私ですがこれからも応援のほどよろしくお願いします。




