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そうだ……
俺のした事は、自分の正義を振りかざしただけだ。
さっきのあいつと何ら変わらない。という事か。
ランスウッドの怒声に気が付いて農夫も集まりだした。
「ランスウッド……どうにか出来ないか?」
俺は未だ怒りの収まらないランスウッドに農夫に気づかれないように、小声で呟いた。
「………………」
俺を凝視する奴は、深くその巨躯に大きな呼吸を三度すると、
「若……
若はそのお命、この者10人の為に捨てる事が出来ますか?」
「命……か」
なるほど……
俺の命と領の存続、それを計りに掛けろと言うのか……
「もちろんだ。もとより、この命はこの領の為にある。そのような質問は愚問と世間では言うのだ、よく覚えておくがいい、ランスウッド!」
「あい、分かり申した……
皆の者!
よく聞くがいい!
今より、異端者の処刑を執行する!
領主、ミカエル・デル・レオンの名において、異端者の死刑を宣告、即時、執行をこのランスウッド・エル・ケネスが代行いたす。
お前たちは、異端者処刑の見届け人となれ!
心せよ!!
……処刑!!」
大型剣を振りかぶったランスウッドの背後に立ったキャッシュが、刀身が蛇のようにくねる大型ナイフをランスウッドの首に当てて、
「させねぇよ……
おっさん……」
色を無くした瞳で、ランスウッドの首に当てがい、手前に刀身を引くだけに構えて低く呟く。
「そうだ! 俺達もアーミテ-ジ様に助けられてるんだ! 俺達もあんたを殺す!!」
農夫たちは鍬と鋤で周囲を取り囲んでいる。




