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ウイニングブラッド~近未来競馬物語~  作者: うーた。
第2章
97/130

雨男


「祐翠先輩!」

「ああ白浜か!」

「何ですか、失礼な返事ですね!ダービーで乗鞍ないから凹んでるんですか?」


皐月賞で3着だった快勝ボーラーでダービーに騎乗予定だった祐翠だが、直前に体調を崩して出走を取り消ししていた。


「そういう白浜こそダービーの乗鞍ないだろ?」

「そうなんですよ…昨年ダービー勝たせてもらったベルモットも今度の安田記念は騎手変更言われちゃいましたし。」

「そうなのか?あの馬はダービー以降勝ててなかったから仕方ないけど、東京で走れば巻き返せそうだったのに勿体ないな。」

「…私もそう考えてたんですけど、合ってない競馬場のレースとはいえ凡走続けちゃったので仕方ないですね。」


昨年女性初のダービージョッキーになった白浜は一時時の人になっていたが、その後のスランプから天狗になっているとSNSの炎上の的にされていた。


「まあ信頼を取り戻すために頑張らないとですね。…そういえばダービーはどう予想してますか?」

「…春馬の馬をもちろん1番注目してるけど、連闘で出走する牝馬のリバティスカーレットも侮れないよな。」

「リバティスカーレットは新馬戦でフラッシュフォワードと同じ上がり29.9秒出してましたもんね。」

「上がりは一緒だけど、末脚のタイプは違うけどな。」

「えっそうなんですか?」


同じ3ハロンの上がりタイムを出した2頭のタイプが違うと言う祐翠。


「どっちが上って話じゃないけど、リバティスカーレットは1ハロン約10秒の脚を3ハロン続けた持続系の末脚で、フラッシュフォワードは11秒、10秒と加速して最後の1ハロンで9秒の光速の脚を出す競走馬だ。」

「どっちも化け物ですね…どっちが上なんだろう?フラッシュジャパンは捲って皐月賞勝ってたからフラッシュフォワードとは違いますしね。」

「…どうなんだろうな、フラッシュジャパンが光速の脚を使えるなら恐ろしいけど。」


ダービー前日の土曜日の夕方。

梅雨入り前にも関わらず府中近辺は豪雨にさらされている。


「これは明日まで止まなそうだな。出来れば良馬場で見たかったけど。」

「TOSHIさん、チャックさん、河村さん、テルさんと雨男が4人も出走するのが影響しちゃいましたかね?」

「ああ、TOSHIさんに至っては永遠のエンドレスレインの異名がついてるくらいだからな。」


2047年の日本ダービーは大雨と泥んこ馬場でのレースの模様ーーー。

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