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ウイニングブラッド~近未来競馬物語~  作者: うーた。
第1章
43/130

爆脚


1000m56.9秒の超ハイペースで逃げるサイレンススタート。

2番手ワンダーコング、3番手マイケルダンゴは1分を少し切るタイムで通過。

ここでもすでに3秒のタイム差…17馬身〜18馬身ほど開いた大逃げを続ける。


8番手で追走中の皐月賞馬のエスエムオペラオーと小和田騎手は1分1秒。

最後尾のフラッシュフォワードとダンシングカレィジは1分3秒で1000mを通過した。


小和田騎手

「この大一番でこのハイペースは明らかに騎乗ミスなんじゃないか?前の馬は捌ける自信がある。後は後ろの2頭だ。」




観客は自分の購入している軸馬の位置取りを少し確認している程度で、ほとんどは大逃げ中のサイレンススタートの走りを見ていた。


少し2番手以降との差は縮まってはいたが、依然大きなリードを保ちつつ最終コーナーを周り終わり直線に入ってきた。

府中の直線残り525.9メートルを先頭のまま走り切れば馬にとっては映えあるダービー馬となり、鞍上の祐翠にとっては昨年に続いてのダービー制覇の偉業達成となる。


サイレンススタートから大きく送れて2番手以降の馬がコーナーを周り終わり、有力馬の中では次に前にいたエスエムオペラオーが直線に入ると鞍上の小和田はすぐにサイレンススタートの手応えを確認した。


「祐翠の馬の手応えはどうだ…?」


ハイペースで逃げても差し馬のような脚を直線で使えることが最大の強みのサイレンススタート。

ここまで直線で失速する姿を見せたことのない同馬だが…


がくっ‥


祐翠「!!!」


遠目からも分かるほどに体勢を崩したサイレンススタート。

明らかに苦しそうな走りに変わっていた。


「やはりオーバーペースだったんだ。これは差し切れるもらった。」

馬を促して前を捉えに徐々に進出していく小和田騎手。


流石にオーバーペースだったのか、サイレンススタートは徐々に2番手以降の馬に着差を詰められるらしくない姿。

しかし、最後尾のフラッシュフォワードとダンシングカレィジとはかなりの差がありここから差し切るのは難しそうな着差だ。



サイレンススタートをエスエムオペラオーが差し切れるかがどうかと多くの人がこの瞬間には考えていたのだが、白浜騎手が呟いた。


ーー「フラッシュフォワードとダンシングカレィジが仕掛けた時の手応え次第ですね。」


珍念「ここから届くかなあ?」


道中全く上がっていく様子のなかった風切。

その様子をとなりで見ていたジュニアは風切を見て感じていた。


「サイレンススタートの大逃げに道中全く動じずドタバタしなかったな。この風切という男かなり肝が座ってるな。」


スタートが内枠だった風切はジュニアの馬の内を走っていたので身体1つ分前を走り直線でフタをされないように走っていた。

そして直線でジュニアが仕掛けたタイミングで自分も仕掛けて末脚勝負で勝つつもりでいた。


しかし、世界一のジャッキーが追い始めるとダンシングカレィジは即座に反応。

爆発的な瞬発力で前に進出。

即座に並走していたフラッシュフォワードを置き去りにしてしまった。


「は…早い!!!」


ばぶぉおお‥


海外の重い馬場で強い追い込みで勝利してきたダンシングカレィジの末脚には全くのスマートさはなく表現するとしたら【爆脚】地面を掻き込む爆発音が周りにほとばしる。自分の周りの馬に恐怖を与える走法で前にいた馬がその走りの音に驚いて進路を開けていく。


そして中団から進出中のエスエムオペラオーの後ろにあっという間に追いついた。


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