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ウイニングブラッド~近未来競馬物語~  作者: うーた。
第1章
11/130

2番手争い


ロンシャン競馬場直線533mーー


先頭のアブソルートを追う2頭のシーズンスターズとシルバーグレイト、その差は4〜5馬身。

後方の馬群からは上がってくる気配のある馬は他には見当たらない。


シーズンスターズを管理するジェックス調教師。

「シーズンスターズに日本の馬が着いて来れてるのは意外だが、競り合ってる分アブソルートを捉えやすくなったぞ」


祐一調教師も反論する。

「それはこちらにも言えることだ。この競り合いを制することができればチャンスがあるぞ」


2頭抜きつ抜かれつの攻防が続く。


M.アニバーサリーが真横の祐翠を睨みつけながら放つ。

「なかなかしつこいな…。」


「グレイトと僕の負けん気は世界一だよ」


外国人騎手には体格で劣る祐翠だが、若者の気迫で必死の追いを続けている。


「同馬の力は互角。ここまで来たら勝ちたい気持ちがより高いほうが勝つ」

テレビで応援中の同期の騎手、風切が言い放った。


「あっ、そ…そうだね風切くん。(なんか漫画で出てくるようなセリフだな…)」珍念が気を遣って応えた。


「あれ、俺なんか恥ずかしいこと言ったかな)」

風切は少し頬を赤くした。


シーズンスターズとシルバーグレイトの攻防。


どちらも自分の末脚で出せる最高速を出しているため、相手を出し抜く決め手がないまま進んでいたが…


その攻防がついに決着!

何とシルバーグレイトがシーズンスターズに頭1つ抜け出す!


同馬の末脚に絶対の自信があったアニバーサリーが驚いた!

「何っ!こちらも最高速で走ってるのに何故抜け出された?!」


シルバーグレイトがシーズンスターズに競り勝ったのを見て祐一が拳を握った!

「限界をひとつ超えた!…いける!!」


一進一退の攻防から優劣が付いた為、シーズンスターズとシルバーグレイトの差が少しずつ開いていく!

「後はアブソルート1頭のみ」


シーズンスターズとの攻防を制し、祐翠は先頭を行くアブソルートに標準を変え目線を前に向けた時だった。


「よし!残り1頭だグレイト!…えっ?!」

先頭のアブソルートに目線を向けた祐翠は驚いた。


2番手争いで必死の攻防を繰り広げ、何とか競り勝ったのに先頭のアブソルートとの差は縮まっていなかった。

それどころか…


『2番手は日本のシルバーグレイト、先頭のアブソルートを追っている。しかしその差は5馬身…更に差を広げようという勢い』


2番手以降の必死の攻防をあざ笑うかのようなアブソルートの走りに驚愕する各馬の関係者達。


祐一調教師は苦悶の表情でレースを観戦している。

珍念は開いた口が塞がらない。

風切は表情を変えていない。


シルバーグレイトを必死に追い続ける祐翠。

「くっ…」


ここまで全力で上がって来たシルバーグレイトにはもう余力は残っていなかった。

もう体制は喫した、誰もがそう思った時だった。


シルバーグレイト、シーズンスターズの2着争いから更に後方の馬群の中から1頭、猛烈な勢いで上がってくる馬が1頭。


密集した馬群でスペースのない中、自身の前脚が他馬の脚にぶつかりながらとてつもない闘争心で上がってくる牝馬!


『ザルカバードだ!ザルカバードが上がって来た!!!』


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