第66話 「欲望」
キングピラー【上層】
【D】のフロア
第二ノ扉【Desire】
静寂に包まれたフロア…
そして――
パチン。
指の音だけが響く…
その瞬間!!!
景色が歪むーー
ノクス が楽しそうに笑う。
「さぁ」
「第二ラウンドだ!」
リントが踏み込む!
「ぶっ飛ばす!」
拳。
一直線。
ドン!!
壁が砕ける!!
だが――
ノクスはいない。
横から声。
「惜しい」
ドカッ!!
蹴りーー
リントが転がる。
キリカが斬り込む。
「そこだっ!」
斬撃。
しかし――
空振りーー
ノクスが笑う。
「君さぁ」
「そこにボクいると思ったのかい?」
キリカの悔しそうな表情。
ルディが目を細めるーー
「違う…」
コトハが端末を見る。
「位置データ……ズレてる」
パチ。
パチ。
パチ…
ノクスが拍手する。
「いいね」
「君らは非常に頭いい」
歩きながら言う。
「人ってさ」
こめかみを指で叩く。
「ここで世界見てる」
ニヤリ…
「つまり…」
「欲望でも見てるってこと」
沈黙!?…
リントが睨む。
「何言ってんだお前」
ノクスが笑う。
「簡単だよ」
指を鳴らすーー
パチン。
その瞬間――
リントの目の前にノクス!!
ドンッ!!
拳。
リントが膝をつく。
ノクスが囁く。
「君はさーー」
「殴りたい、倒したい」
「そう強く思ってるよねぇ」
一歩下がるーー
「だから…」
「ボクはそこにいない」
「残念」
ノクスがペロッと舌を出す。
キリカが叫ぶ。
「ふざけた能力!」
ノクスが笑う。
「欲望だよ」
」
「一番素直な本能!」
ルディが呟く。
「認識操作…」
コトハの目が開く。
「欲望誘導…!」
ノクスが嬉しそうに笑う。
「ご名答~♪」
「ほんとスゴいねぇキミたちは」
「でも…理解だけじゃボクには
届かない」
リントが立ち上がる。
血で染まった身体ーー
それでも笑う。
「はは……」
「なるほどな」
ノクスが首を傾ける。
「おっ!?理解した?」
リントが笑う。
「いや…」
一歩踏み出す。
「全然」
「でも…」
目が光る。
「面白くなってきた」
ノクスが更に楽しそうに笑う。
「いいね♪」
「キミ」
「ほんと好き」
空気が震えるーー
リントの周囲。
"何か"が揺れるーー
ルディが気づく。
「……来る」
キリカが振り向く。
「リント?」
リントが笑う。
「なぁノクス…」
ノクスが答える。
「何?」
リントの声。
静かーー
「欲望なら…」
拳を握る。
「俺にもある!!」
空気が歪むーー
キングピラー【上層】ーー
戦いは
次の段階へ――
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