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オシゴト

 踊るような足取りで、鼻歌を歌い、路地裏を歩く。

 なぜ、嬉しいのかは忘れた。

 なぜ、楽しいのかも忘れた。

 ただただ、幸せだ。

 豪華なブランドバッグを手にし、財布の重みは増えていく。

「ああ、なんて素敵な日...」

 紅色あかいろのドレスのスカートが風に揺らされる。


 「奥さんごきげんだねぇ。なにかあったのかい?」

 品の良い老人が話しかけてきた。

「私の家に鼠が巣をつくったのですが、お隣の方が偶々(タマタマ)引退した鼠駆除の作業員でして、道具を貰い受けましたの。」

「おお、それは良かったですな。」

「ええ。とっても」


 鼠の悲痛な叫びが眠りの質を向上させるヒーリングの音にすら聞こえた。

 血も温かなシャワーのようだった。


 ああ、なんて素敵な日。

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