2個目のプロローグ
「お前の肉体と俺の肉体を交換しろ」
・・・は? こいつ何言ってんの? てかここ何処、あんた誰? え? さっきまで俺いつもどうりに
家に帰ってただけだよね?なんで神殿みたいなとこに居んの?
「何んとも鈍い者が来たものだな。俺が何なのか分からないとは」
何言ってんのこいつ?自分は有名人とでもいうつもりか?馬鹿馬鹿しい。確かに人とは思えないくらい美形だけどな。こいつ無視して此処から出てくか。
俺は目の前の奴から逃げる事を決定し、出口と思しき通路に行こうと走り出した。が、体が動かない。それどころか指先一つ動かない事に気づき思わず言葉が出る。
「な、体が動かない?」
「ふん、お前は魔力がないのか。俺が何なのか分からないはずだ。随分面白い世界で生きていたみたいだな。」
「は、何言ってんだよ。あんた誰、ここ何処だよ。それよりお前俺に何しやがったよ?気づいたらいきなり目の前にあんた居るし、知らない場所にいるし・・・」
「黙れ」
今の状況に対して感じている恐怖を抑えてるためにこいつに質問をぶちまけたが、たった一言で俺は黙らされた。
今までは見下した目をしていただけだったが、少し怒気を向けられただけで動けなくなった。それは、不可思議な力で動けなくなっているのとは関係なく、恐怖でだ。
無意識に口から悲鳴が漏れる。
こいつ何なんだよ。
「今からお前が持っている疑問を全部教えてやる。最後まで黙って聞いてろ。黙ってなかったら殺す。
ここの世界の名はレイヌル。そして俺は世界創造に関わった時空の神だ。
レイヌルでは、この世界から生み出されたもの全てに魂と肉体それぞれに力が宿る。
お前を召喚した力は俺の肉体に宿る力の時、魂に宿る力の空間の二つを使ったものだ。
そして、俺がお前を召喚した理由はお前の老いる肉体が欲しいからだ。
神という存在は不老だからな。だが、肉体を交換するだけでは俺の魂に引きずられて変質し久遠に近い時を生きることになる。
だから契約を行い、人と神の存在ごと交換する。つまり俺が人になり、お前が神になるということだ。そして契約は双方の了承が無くては成立しない。
しかし、この世界の存在は例外を除き神を嫌悪し、例え死ぬと分かっていても契約はしない。だからお前などを召喚という面倒な事をした。
そして、契約をするには必要最低限の理解が無くてはならない。よってお前に説明をしている。
それと契約とは関係ないことだが、お前の前にも別の奴を呼んではいる。だが奴は断ったからな、殺した。お前が断っても殺すだけだ。元の世界に戻す事はしない。適当に呼んでるからな、元の世界など知らん。殺したほうが楽だ。
で、おまえはどうする?契約した場合、お前は時を操れるが少しくらいは空間を操れる。逆に俺は、空間を操れるが少しなら時をあやつれる。どの程度かは交換した後に情報として認識できるがな。
まあ、どんなに時を操れるかは知らんがお前の魂では空間を完全に操る事は出来んし、元の世界に戻ることなどできんだろうな。そもそもお前は邪神となり久遠の時を生き、俺の容姿になるから戻ったところで誰からもお前だと分からないから今までの居場所に居られない。
さあ、余談は終わりだ。
条件を付けようなどと考えるな。お前は契約をするかしないかのどちらかだけだ。」
こいつの事は全然分らないけど、邪神だとか何とか言ってるヤバイ奴だとは分かる。頷かなかったら本当に殺される気がする。頷くしかないよな。あいつが満足したら俺を逃がしてくれる事にかけるしかないな。・・・飽きたら殺すなんてないよな?てか、頷くしかねーか。糞が。
「分かった。良いよ、契約するよ。」
言った瞬間、身体中に激痛が走った。
「契約成立だ。」
何か奴が言った気がするが、理解できる前に痛みによって俺の意識は闇に飲まれていった。




