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勇者の物語
彼はこの街で生まれた
彼は同世代の子供たちと共に興じた騎士ごっこで棒切を振るううちにその才能を開花させた
将来はその才能をもって戦場を駆け活躍する戦士になるだろうと期待された
そして少年から青年になろうかという頃、大森林より彼らは現れた
世界は危機に瀕しているものの、戦火の中心からは程遠いこの街はまだ他者に親切をできる余裕があった
だからというわけでもないが彼は言葉の通じない彼らに親身になって接した
なにより街ではいなくなった彼の訓練相手をその中の1人がやってのけた
やがて勇者は彼らと共に戦場へ向け旅をする
旅の中で勇者は仲間の一人と恋に落ち、子を授かる
子孫は今もこの世界の何処かでその血を脈々と受け継いでいる
世界が平和になった時、勇者の傍らにその人はいなかった
旅の途中
激戦の最中
彼女は勇者を守る為、その命を捧げた
平和をもたらすまで剣を振るい続けた勇者は言う
彼女はいつもそばにいたと
彼が愛用していた剣は聖剣と呼ばれ、今はどこかで封印という形で眠っている




