20 プラスワンそして恐怖
『気合い!そうすれば、ボールだって怖くありません!』
『菜穂ちゃん……ありがとう!僕、がんばってみるね!』
『おっし!当たって砕けろだ!!』
『……翔馬ならできる。』
……菜穂ちゃん達は青春?っていうか、まだ何もやってないのは私達だけ?
「ただいま。」
あれ?どうやら、圭一先輩が帰ってきたようです。
「よし、メイドの諸君!」
「はい!(は〜い!)」×6
梓先輩の呼びかけにすばやく答えます。ですよね、やっぱり。
「お帰りなさいませ。ご主人様♪」
「あれ?メイド喫茶やってたんだ。」
「はい!男子は、サッカーのサークル御一行様です!!圭一先輩は、優李ちゃんを優壱くんと取り合う役ですから!」
早苗先輩っ!変なフォローはいりません!むしろ、黙っていてくれればよかったのに……。
「了解。じゃあ、みんな戻っていいよ。悪かったね。」
すると、やはりすばやく、みんな自分の役にのめり込んでいきました。
「さて、優李ちゃん、優壱。覚悟はいい?」
……そういって笑った圭一先輩の目はあやしく光っていました。
「臨むところです!」
優壱まで……。
「あの……先輩?優壱?」
「逃がす気はないよ?」
さないからな?」
……私、どうなっちゃうんだろう。




