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演劇部の皆さまと私の日常。  作者: 卯侑
部活を決めました。
15/56

11 女の子は怖いよ。

「ほら、お前ら!予鈴鳴っただろ~?席付け~。」


みんながバラバラと席に着いた。と、本鈴が鳴った。教室が静まり返った。どうやら、割と素直なクラスのようだ。


「え~……あぁ!?」


先生がいきなり大声をあげたので、みんな驚いていた。……もちろん私も。


「何かあったんですか?先生。」


星くんが、呆れたように言った。…いや、バカにすらしているようだった。


「……自治委員を決め忘れていた。」


「なんだ、そんなことかよ。」


「やっぱり哲兄だな…。」と付け加えた優壱の独り言も聞き逃さなかったぞ、私は。


「そんなことなんかじゃない!」


「せんせーこわっ!!」


「あのな、自治委員というものはな、先生の手となり足となり働いてくれるんだ。忙しい先生にはなくてはならないんだよ!だから、自治委員だけは先に決めておかないと俺の仕事が増える……。」


「なら先生、僕がやりますよ。」


先生の話が長くなりそうなのを見かねた星くんが、名乗り出た。


「お!星、ありがとな!」


「いえいえ。」


「じゃあ、女子は…」


「私が…」


石田さんが声をあげかけた…が。


「私がやります!」


「なら、七瀬千津で決定だな。首席の2人か、がんばれよ。」


「よろしく。」


星くんが千津ちゃんに微笑みかけた。うわぁ……眩しいな。前に座っているから、千津ちゃんの表情はわからなかったけれど、石田さんは目から闘志がにじみ出ていた。…光線出そう。


「さっそくだけど、星。号令よろしく。」


「はい。起立。気をつけ、礼。」


「「お願いします。」」


「さて、今日のホームルームは……」


先生の話は続いていたけれど、私は石田さんが気になって仕方がなかった。


彼女の瞳に灯っていた闘志の炎は、殺意に変わっていた。その瞳は……千津ちゃんを睨み付けていた。



本当に…怖いです。

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