第五話 攻略!ダンジョンを突破せよ!7
新ダンジョン報告と三召の首飾り
ギルド支所に戻った風の召喚少年団は、すぐにマーサおばちゃんに新ダンジョンの発見を報告した。
クレスが興奮気味に説明した。
「おばちゃん! 西の森の奥でコボルトを倒していたら、隠された洞窟型のダンジョンを見つけたんです!
入り口は苔と蔦に覆われていて、中はまだ誰も入っていないみたいでした!」
マーサおばちゃんは目を丸くして、すぐに地図を広げた。
「まあ! すぐに報告してくれてありがとう。
君たちの迅速な対応、ほんとに助かるわ。
……これはすぐに調査しないと。C級以上の冒険者パーティーを派遣するわね。
それまでは絶対に内部に入らないこと! 約束よ?」
クレスは残念そうに肩を落とした。
「ええっ……僕たちも潜りたいのに……」
チェスターが冷静にクレスを宥めた。
「まだH級だ。C級パーティーが調査を終えてから、正式に依頼が出るかもしれない。
焦るな」
クレスはため息をつきながらも、チェスターの言葉に素直に頷いた。
「……わかった。待つよ」
その日の午後、行商人のロイ・ワゴンが里にやってきた。
いつもの陽気な笑顔で荷台から降りてくると、カイルに近づいてきた。
「よお、カイル! ちょうどいいところにいたな。
お前に面白いものが手に入ったんだが……どうだ?」
ロイは荷台から小さな木箱を取り出し、蓋を開けた。
中には、淡い青紫色の宝石が3つ連なった、シンプルで美しいネックレスが入っていた。
ロイは得意げに説明した。
「これは『三召の首飾り』(レア級)。
魔獣召喚士専用の逸品だ。
現在、お前は2体同時召喚が限界だろう?
これを着ければ、3体同時召喚の消費MPが大幅に軽減される。
将来的に召喚士として大成するための、かなり貴重なアイテムだぞ」
カイルの目が一瞬で輝いた。
「3体同時……!?」
ロイは真剣な顔で続けた。
「ただし、値段は目が飛び出るほど高い。
……だが、お前が気に入るならローン(20回払い)でもいい。
利息は取らない。ただし条件がある。
カイルが有名冒険者になっても、俺の依頼はF級相当の格安価格で請け負うこと。
どうだ?」
カイルは迷わず即答した。
「わかりました! 即答で了承します!」
ロイは満足げに笑い、ネックレスをカイルの首にかけてくれた。
「いい返事だ。
これで契約成立だぞ。将来、お前がS級になっても、俺の荷物は安く運んでくれよ」
カイルは三召の首飾りをそっと握り、
胸の奥が熱くなるのを感じた。
「ありがとうございます、ロイさん……
これで、もっとみんなを守れるようになります」
その夜、カイルは家族の前で新しい首飾りを見せた。
リリアは心配そうに、でも少し誇らしげに微笑んだ。
「……本当に、大変なものを買ったのね。
でも、頑張りなさい」
クレスや他のメンバーも、翌日の広場で首飾りを見て驚き、
カイルの成長を喜んだ。
風の召喚少年団は、
新たな力を手に入れ、
さらに一歩前へ進もうとしていた。




