第三話 始動!風の召喚少年団!3
広がる噂
ウィンドリーフの街では、すでに噂が駆け巡っていた。
「聞いたか? H級の子供パーティーが『狡猾なるグレイヴォルフ』を倒したらしいぞ!」
「リーフェの里のガキどもだって? 風の召喚少年団とかいう名前らしい」
「ネームドモンスターを子供だけで……マジかよ」
ギルドの酒場では、冒険者たちが興奮気味に杯を傾けていた。
カウンターの端では、マイケル・ロングがすでにかなり酔っ払いながら、大声で自慢げに話していた。
「ガハハハ! そうだ、そうなんだよ!
あのガキどもの保証人は俺だぜ! マイケル・ロングだ!
クレスって小僧の剣捌きも、カイルの召喚も、見事なもんだったぜ!
俺の目利きは間違ってねえ! あいつら、絶対に化ける!」
周りの冒険者たちが笑いながら囃し立て、
マイケルはますます上機嫌で酒を煽っていた。
同じ頃、別のテーブルでは次男レオン・ランチェスターがパーティーメンバーたちに囲まれていた。
「レオン、お前の弟がグレイヴォルフを倒したんだって? すげえな!」
「魔獣召喚士だって聞いたぞ。チートじゃねえか!」
「弟自慢していいレベルだろ!」
レオンは苦笑しながら、杯を回していた。
「……カイルの奴、無事だったのか心配だよ。
まだ12歳だぞ? 怪我とかしてないだろうな……
母さんに知られたらまた大騒ぎになる」
内心では、弟の成長を誇らしく思いながらも、
兄として複雑な表情を浮かべていた。
ギルドの奥にある幹部室では、アルド・ノーバがギルド長に報告書を提出していた。
「カイル・ランチェスターという少年の魔獣召喚士としての資質は、かなりのものです。
H級でありながらすでに3体の召喚獣を契約し、しかも盟約を2体維持できている。
今後、注視すべき存在かと」
ギルド長は報告書に目を落とし、静かに頷いた。
「……風の召喚少年団か。
記録に残しておけ。将来が楽しみだな」
一方、リーフェの里に帰還した風の召喚少年団は、
いつもの広場で今日の出来事を振り返っていた。
クレスが新しい剣を振りながら笑った。
「なんか……みんなで俺たちの話、してるみたいだな」
チェスターが冷静に、
「H級でネームド討伐は珍しいからな。少し名前が売れただけだ」
アネットが優しく微笑み、
「でも、みんな無事でよかった……」
エレナは左手の指輪をそっと撫でながら、カイルを見て嬉しそうに頷いた。
カイルはスカーレットを肩に乗せ、ファングとルビィを交互に見て、
小さく拳を握った。
「……少しずつ、でも確かに……
俺たち、冒険者になってきてるんだな」
夕陽がリーフェの里を優しく染め、
風の召喚少年団の名前は、静かに、しかし確実に広がり始めていた。
アネット・フォウリー
年齢:14歳
性別:女性
立場:フォウリー家長女/村の司祭の娘
ギルド:フォーチュン・ソード冒険者ギルド H級
パーティー:風の召喚少年団(ヒーラー&サポート担当)
職業
神官(祝福ジョブ・メイン)
村の子供(副職業)
祝福
① 神聖魔法(Lv.2)(技能)……小回復、毒消し、浄化が可能
② 気功(技能)……軽い傷を気合で癒す(現在はまだ未熟)
装備(現在の冒険者スタイル)
白いローブ風の服(司祭の娘らしいシンプルで清潔な神官見習い装束)
小さな聖印(父である村の司祭からもらった大切なもの。首から下げている)
革の靴
皮の帽子(冒険者ごっこ用・白いリボン付き)
小さな薬草ポーチ(回復用のハーブを常備)
現在の状況
H級のため、個人クエストはG~H級、パーティークエストはF級まで。
クレスを密かに気に掛けている(パーティーの癒し系・ヒロイン的ポジション)。
カイルが新しくスカーレットを契約したことを心から喜び、
「神様がカイルくんをちゃんと見守ってくださってるんだわ」と微笑んでいる。
最近の失敗(スケルトン退治)を反省し、「みんなの傷を絶対に癒して守る」と神官として決意を新たにしている。




