表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PCcontrol  作者: 枕木碧
第二章 高山編
17/31

第17話 回想

 私は、crawlのメンバーでした。

 crawlに入った理由は簡単――人類を救いたかったから。


 先ほどお話した通り、私が入ったころのcrawlは小さな組織でした。

 今でこそ多くの支部を抱えるcrawlですが、旧東京にしかなかったのです。

 人材、武器集めには苦労しました。

 しかし、私は特に苦に思っていなかった。

 なぜなら、人類の役に立ちたかったからです。それ以上に、crawl創設者ファインクランを尊敬していたからです。そう――尊敬、していた。


 結論から述べましょう。

 crawlは黒です。

 黒――つまり悪です。


 カンジ、何でこんなことを言うか意味が分からないような顔をしていますね。

 無理もありません。

 crawlは人類の希望という顔をしているにもかかわらず、本当の顔は死神なのだから。

 あらら、またそんな顔をする。

 順を追って、説明しましょう。



 人材集めを日々コツコツとしていました。

 そんなある日、私は見てしまったのです。crawl創設者ファインクランの真の顔を。


 彼は、人工知能のロボットと繋がっていた。比喩ではなく、物理的に繋がっていた――接続されていました。

 これを見たとき、正直気持ちが悪くなりました。

 だってそうでしょう?

 生身の人間が電子コードでロボットと接続できるわけがないじゃないですか。

 そこで何をしていたかは、大体想像がつくでしょう。


 そうです。

 人間側の情報を人工知能にばらしていたのです。

 まあ、まだ小さな組織でしたのでそこまで多くの情報がなかったと思いますが。

 残念ながら、そこで飛び込むほどの勇気は私にはありませんでした。

 だから、後日聞いてみたのです。

「ファインクランさん、あの……何か隠していることはありませんか」

真剣に聞く私をファインクランが鼻で笑ったことははっきりと覚えています。

「ふっ。何のことだね。隠し事の一つや二つあって当たり前だろう」

「……」

「君もあるだろう」

「ないとは言いませんが、そういうことではなくて……」

「そういうことだ」

そういって、彼は去っていきました。


 これだけでは、話は終わりません。

 後日、私は私の部屋でこの人に――ファインクランに殺されそうになったのです。

 考えてみれば、いきなり行方が分からなくなる隊員がいました。

 ああ、私消されるんだと思いました。

 けれども、わたしはこうして生きています。

 あれれおかしいですね。

 私の強運のためか、救世主が現れたのですよ。


 あなた方は、誰だと思いますか。

 あなた方もよく知っている方ですよ。

 出てきませんか。

 ラショウ最高司令官ですよ。

 もちろん現職のね。


 彼が、後ろからファインクランを打ち抜きました。拳銃で。

 恐ろしかったですよ。

 なぜかって?

 ファインクランの頭は、というより体が機械だったのですから。


 私が、ここで言いたいのは

「気をけろ。敵はすぐそばにいるかもしれない」

ということだけです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ