アマネの昼寝!
店で一休みして、『鬼退治』の方法を考えていた小春。
……と思ったら雨子がバタバタと走ってきた! ……え? アマネが研究棟で寝てる? ……どういうこと?
店から出ていった廊下を歩き、一つの階段を下りていく。
2人は階段を降り終えると、別の場所に出てきた。 柱や壁などの巨大な建物の構造物が周りに見えていて、広い廊下のような通り道が広がっている。
ここは、新しい研究棟の建物だ。 街の建物は新しくなっていっているが、構造も複雑になってきているようだ。 店を出て歩いていったと思えば研究棟に出てきて……。 まるで迷路のように、上下左右に大きな建物が続いている。
研究棟の建物は進化して、新しさを感じさせるものになっていた。 岩や石で作られているのは変わらないが、今までより大きく精密に作られている。
今ここは天井があいていて、上を見上げると青空がある。 日の光の下で、広い通路のような中で多くの人が行き来している。 あちこちに違う場所への入り口があり、ここは研究棟の中央のエントランスホールのような場所らしい。
2人はその場所に出ていき、アマネを探して辺りを見回しながら歩いていく。
「えーっと……?」
「あそこ!」
雨子が指さすほうには、道のど真ん中に誰かが寝っ転がっていた。 布を身にまとって、床に寝そべっている人がいるのが見える。 周りの人は、何やってんだみたいな、不思議な顔で眺めながら、通り過ぎているみたいだ。
2人は急いで近づいていくと、寝ているのは確かにアマネだった。 薄い布をタオルケットのようにまとって、すやすやと眠っている。 昼寝でもしているんだろうか?
「あら、アマネ! ここで寝てたら、蹴とばされるわよ」
「うーん……」
アマネは少しだけ反応を示した。 起きているのか寝ているのか分からないが、ごろんと寝返りを打っていく。 あんた何やってんのよ、こんなところで昼寝して……。 なかなかいい根性してるじゃない。
そばに雨子がしゃがんで、お願いするように言う。
「アマネー。 せめて、柱のほうに移動しようよ」
声をかけても、アマネは返事をせず眠り続けている。 小春は呆れたように、息を吐きだした。
「しょうがないわね……。 ちょっと雨子、手伝って」
敷物で体を持ち上げて、アマネを移動させよう。 ここで寝てたら、本当に蹴られかねないわよ。 そう思いながら、そばに散らかっていた布を手に取っていった。
「ほら、……こっちに、うつって」
2人で一緒に、布をアマネの体の下に潜り込ませていく。 あら、アマネって体が小さいのに、意外と重いのねえ。 小春はぐっと腕に力を込めて持ち上げ、うまく体の下に布を潜り込ませていく。
「じゃ、いくよ。 ……よいしょ」
2人は掛け声を出して、ずるずると寝ているアマネを移動させていった。 アマネは抵抗するような声をちょっと漏らしたが、まだ眠っているようだ。
なんとか部屋の端の柱の近くにまで持ってくると、2人は体を落ち着ける。
「ふーぅ。 ……なんとかなったかしら」
小春は立ち上がり、汗をぬぐう。
下を見ると、アマネは相変わらず、すやすやと眠っていた。 日の光がぽかぽかと照らしてきて、気持ちよさそうだ。 お気楽なものねえ、うらやましいわ。
身をかがめて、一緒にその寝顔を見ていた雨子が呟く。
「……でも、気持ちよさそうだね」
「ちょっと、あんたまで何言ってんのよ」
小春はツッコミを入れながら、辺りの景色に目をやってみる。
さっきナツミが言っていたのを思い出す。 今は仕事の人が歩いているだけだけど、夜になったらここは家がない人が寝る場所になるのだろう。 布団と枕を持ち寄って、ワイワイしながらみんなで寝て……。 星を眺めて、『あ、綺麗だね』『明日も良いことあるよ』フゥウゥゥツッ!!!wwww
雨子は冗談という風に笑っていたが、思いついたように手をポンとたたいた。
「あ! いいこと思いついた。 今夜、みんなでお泊り会しない?」
「お泊り会?」
雨子は頷いて、続ける。
「新しい人も、増えたことだし。 親睦もかねて、どっかでやろうよ」
なるほど、みんなで集まって、話したりするわけね。 枕投げをやって、カードゲームでもやって楽しんで……楽しそうじゃない。
でも今夜は、鬼退治をするんじゃないの?
「でも、今夜は、憶え屋に行くんでしょ?」
「それが終わったらで、いいから」
鬼退治に、お泊りパーティーに……。 昼時も過ぎたのに、今日も盛り上がってきたわよっ!! よーっし、張り切ってやるわよっ!! えいえいおーっっ!!!!w
テンションが上がって来て、小春は答えた。
「うーん。 ……分かった、そうしましょ!」
「じゃ、みんなにも、伝えないと」
雨子はウキウキし始めながら、立ち上がった。 2人はその場を後にする。
U〇Oでもやりましょ、UN〇。(小春)




