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ゼノマギア  作者: ささみ
第2章 なぜ彼は魔法少女であれるのか
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第36話 ピーチゼリー

 俺と恵夢がベッドで一緒に座り会話をする。


「それで男性恐怖症を克服するって具体的にはどうするの?」

「え~と、具体的にはまだ特に考えていなくて……」

「ん~、まぁそりゃそうか」


 具体的にどうするのかを聞いてみたが、よくよく考えたら俺と恵夢があってからまだ1時間も経っていない。


「あ、あの、試しに手をつないでもらってもいいですか?」

「ん?手ならさっきもつながなかった?まぁいいけど」


 俺はそう言って恵夢へ手を差し伸べた。

 すると恵夢がその手を両手で握る。

 緊張しているのかめちゃくちゃ力が入っており、若干痛いがまぁそこは気にしなくてもいいだろう。


「こ、これが男の人の手ですか......、思っていたよりもすべすべとしていてやわらかいんですね……」

「いや、それたぶん俺だからだな、普通の男性はもうちょっと凹凸があってざらざらしてると思うよ」

「そ、そうなんですね!」


 恵夢がどちらかといえば女性の手を握ったときみたいな感想を言ったのでそれに訂正を入れた。

 たぶんマナゼリーには美肌効果もあるのだろう。

 その影響で俺の手は結構女性的になっている。

 俺の手が普通の男性の手だと勘違いされると、男性恐怖症の克服から遠ざかると思うし、訂正は必要だ。


「なんというか不思議です、宇佐戯さんは男性の方のはずなのに異性という感じがしないというか……」

「それは褒められているのか……?」


 異性として見れないって世の男性が言われたらいやな言葉のトップなんじゃないか?

 そんなことを考えながら、恵夢に手をにぎにぎと揉まれ続ける。


「な、なんだか癖になりますねこれ、ずっと続けても飽きないというか」

「なんか目的変わってない!?」


 なんかやけにずっともみもみしてるなぁと思ってたらこれかよ!?

 そう思いながら目的が変わってるんじゃないかとツッコみを入れると、恵夢はハッとした様子で慌てて手を離した。


「す、すいませんつい、あの、ご迷惑でしたか?」

「いや、別にそういうわけじゃないけど、けどこれで男性恐怖症の克服になるの?」

「は、はい!なっている気がします!多分!」

「返事はめちゃくちゃいいんだけどなぁ」


 正直効果があるとは思えないんだが……

 でもまぁ本人がそう言うなら俺は付き合うけどさ。


「あの、手以外も触ってもいいですか?」

「え?」

「いえあの、いやだったらもちろん断ってもいいんですけど、その、できれば触ってみたいなって……」


 こ、断りづれ~

 いや、別に触られても困ることはないんだけどさ。

 なんか、ほら、あれじゃん?

 そんな微妙な気持ちになりつつも、俺は結局触らせることにした。


「じゃ、じゃあ触りますよ」

「う、うん」

「えぃ!」

「うにゅ!?なんで初っ端でほっぺた!?」

「え、あっ、だ、駄目でしたか?」

「いや、いいんだけどさ……」


 腕とか触るのかなと思っていたのに、いきなりほっぺたを触られたため思わず驚いてしまった。

 相変わらず力加減が分かっていないようでちょっと痛い。

 でもまぁ気にするほどでもないのでそのまま触らせる。


「おぉ……」

「……」


 なんだこの状況?

 男子高校生のほっぺたを中学生ぐらいの女の子が夢中になって揉んでいるって、普通に意味が分からんぞ。

 というかなんで恵夢はこんなに楽しそうなんだ?


「ぷるぷるとしてて…、なんというかおいしそうな……」

「なんか怖いこと言ってる?」


 なんというか恵夢が変態チックなことを言っている。

 なんかこれ以上触らせているとどんどんエスカレートしそうだしそろそろ止めさせるか……


「それ以上はやめておこうか......」

「あぁ……私のビーチゼリーが……」

「えぇ……」


 俺がこれ以上触られないように少し距離をとるとまぁまぁきもいことを言われた。

 なんだピーチゼリーって、確かに俺の体は桃のにおいらしいし、ほっぺたはプルプルのようだが、だからと言ってピーチゼリーなわけではないぞ……


「な、なんで止めるんですか……」

「いや、だってこれ以上はなんか不味い気がするし」

「そんな……、お父さんは同じようなことしても止められてなかったのに……」

「何やってんのお父さん!?」


 子供に何見せてんの!?

 そういうことはもっと子供に見られないようにしろよ!


「いいか恵夢、普通は家族とか親しい間柄じゃないとこんなことしちゃいけないからな」

「え、私と宇佐戯さんは親しい間柄じゃないんですか……?」

「あ~……、たしかに俺と恵夢は友達だけどそういうことは家とかでやるんだ、病院ではしないんだよ」

「そ、そうなんですか、よかった、じゃあ別に親しくないわけじゃないんですね!」

「う、うん」


 まだ1時間しか会ってから経ってないのに親しいわけなくねという言葉を何とか引っ込め、俺は適当にごまかした言葉を恵夢に伝える。

 ……これで良かったんだよな?


「でもこの方法がだめならどうやって、男性恐怖症を克服すればいいんでしょうか……」

「う~ん、そうだな、じゃぁ俺と一緒に会話をしようか」

「会話ですか?」

「うん、俺と会話することに慣れればちょっとずつほかの男性と話しても大丈夫になると思うから」

「なるほど、わかりました!じゃあどんな話をしましょうかね?」


 俺は男性恐怖症の克服方法を悩んでいる恵夢に会話を提案することにした。

 恵夢が話してて楽しい会話の内容か……

 そうだな……


「じゃぁ俺の好きなゲームの話でもしようか?」

「ゲームですか?ぜひ聞きたいです!」

「うん、それじゃあ話すよ、俺はね……」


 俺と恵夢はすっかり日が暮れてしまうまで会話を楽しみ、そのまま今日のところは分かれることになった。


「今日はありがとうございました!」

「こっちも楽しかったし気にしなくてもいいよ」

「いえ、それでもありがとうございました」

「そう、まぁいいけど、それじゃあまた明日」

「っ!はい!また明日!」


 俺が軽く手を振ると、恵夢も大きく手を振りながら少しよろけつつ俺の病室を出ていった。

 ……よくよく考えたら病室まで連れていった方がよかったんじゃね?

 そう思い俺は病室を出て、案の定転びそうになっている恵夢の手を引き、恵夢の病室まで連れて行った。

小話

ここまでやっておきながら一切恋愛感情はない。一切ない。絶対にない。


もうちょっと平和回が続く予定なのでポイント乞食します。ポイントください。

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