第2話 変身!
この作品は不定期投稿です
「げっ、もう5時じゃん。」
仮眠のつもりで寝ていたのだが、思ったよりも疲れていたらしい。
残滓の実験の前にも色々と実験していて、寝不足気味だったからだろう。
流石に3徹はまずかったか?
「いや、深夜テンションじゃないとゼラチンで固めるとか思いつかねぇか。」
そう結論づけ、俺は朝ごはんとして机の上においてあったゼリーを食べ……
「あっ……」
これ、昨日眠かったから机に雑に放置した残滓ゼリーじゃね?
………
「やっべえじゃん!?」
どうしよう!副作用とかないよね!?
頼むから無いと言ってくれ!
あっ、やっぱ気になるから副作用ほしいわ!
なんか死なない程度にいい感じの副作用来い!!(錯乱)
「……なんともない?」
身体にこれといった異常は感じられない。
無害だったのか?
あの摩訶不思議な現象を引き起こすものが無害とは思えないんだけどなぁ……
「あっ、そうだ『変身!』とか言ったら魔法少女になるかも。」
って、んなわけ無いか〜
『Are you ready? ザザッ、ザーーー』
へ?
今どっかから声がきこえたよね?
ていうか俺の身体なんか光ってるんですけど!?
「ちょっ、なにこれ!?」
光がだんだん強くなって……
眩し!?
俺の身体眩しくて直視出来ないんだけど!?
「うっ、眩しすぎて目がちかちかする……」
早く止んでくれ……
そうちかちかする目を閉じながら考えていると、閉じた目に差し込む光が収まった。
もう目を開けても大丈夫そうだ。
「うぅ、何だったんだ今の……」
ん?
なんか声が高く……
っていうかなんか周りのものが大きくない?
「んぇ!?」
服が変わってる!?
見た感じ制服か?
しかも女子の……
「ま、まさか……」
俺は慌てて近くにあったスマホを起動し、カメラアプリの項目を押すと、すぐさま内カメにした。
「うっそぉ……」
そこには美少女の姿が写っていた。
可愛らしいのにどこかかっこいい顔立ち。
内カメだけだとわかりにくいが、髪も腰ほどありそうだ。
髪の色はやけに白い。
「うわ〜……美少女だ〜。」
美少女ができるよ、やったねた○ちゃん。
……どうしよ……
「これ、戻るよね?」
戻らなかったら色々厄介なんだけど、主に戸籍とかが。
そんなことを考えていると、また身体が光りだし、弾けるように淡い光が放出すると姿が戻っていた。
「戻るときは一瞬だな。」
すぐに出た言葉はこれだった。
もうちょいあるだろ俺……
まぁ、どうでもいいことは置いておくとして。
一体あの現象は何だったのだろうか?
もう少し検証できたら何かしらわかる気はするのだが、もう残滓が残っていないためできない。
それに変身していた時間も短すぎる。
感覚的には1分程度だろうか。
本格的に調べるのならせめて20分はほしいところだ。
それも複数回必要だ。
一回の回収で1分、それを20倍で、さらに3回するとして3倍、つまり60回回収する必要がある。
60回と聞くとそれほど多く感じないが、そもそも魔法少女と出会うこと自体が稀で、回収する機会が少ない。
とても現実的じゃない。
「そうだ通販!」
確か悪ふざけで魔法少女が出現した直後の場所の空気とかいう商品がたまに売られていた筈だ。
すぐにスマホで調べるのだが……
「一つ10万……」
それに在庫は一つだけ……
まぁ、それもしょうがないだろう、魔法少女はそれほど稀なのだから。
「う〜ん、魔法少女機関に所属できたら楽なのに……」
魔法少女機関
それは現代の日本において知らない人は居ないほど有名な政府組織だ。
今居るすべての魔法少女が所属しており、魔法少女が来るまで持ちこたえるための軍隊もあるらしい。
それに少数精鋭の研究者もいるのだが、それは少数精鋭過ぎて10人程度のようだ。
まぁ、それでも未だに魔法についてよくわかっていないらしいが……
「魔法少女機関 所属方法で調べてみるか……」
まぁ、あるわけないけど……
検索結果の一番上には君も魔法少女期間に所属しよう!と書かれたサイトがあった。
「は!?えっ!?」
いや、流石に違うか、偽物のページだろう。
だけど気になる!
俺はついサイトを開いてしまった。
「うっそ……」
このサイト本物だ……
しかも所属条件に年齢の規定がない。
代わりに有用な魔法の研究について発表しろという文面があるが、いける気がする。
「よし、一回で完成させる。」
俺はさっきの通販サイトを開き、研究資料として魔法少女が出現した直後の場所の空気を10万で買った。
やったねた○ちゃん おいばかやめろ
魔法少女が出現した直後の場所の空気を売っている通販サイト 簡単に言うとメル○リ
魔法少女機関 まだ未成年の魔法少女のためなら年齢とか関係ないらしい