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入れ替わりで激やば!  作者: 藤谷 葵
第四章:仲良しになってヤバい

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35話

「ねえ、保養所の中を探索しようよ!」


 あたしは保養所内がどうなっているのか気になり、比那田さんに迫った。

 あたしの上目遣いの笑顔が眩しいのか、比那田さんは手で遮るようにして、頬を赤くしている。


「わ、わかりましたわ。では、みんなで館内を散策しましょうか」


 陶原さんはにこやかな笑顔で見守っている。そして、恵野さんはと言うと、無表情で無反応。いいの? 悪いの?

 恵野さんの反応があたしにはわからないまま、みんなでぞろぞろと部屋を出る。他の二人は恵野さんとの付き合いが長そうだし、わかっているのか?

 いつか、あたしにも恵野さんの心の内が分かる日が来るのであろうか……?


 館内を歩き回ると、落ち着いた感じの談話室がある。あたしは偉い人になった気分で、ソファーにどっかりと座る。


(ふぅ~)


 保養所と言う所に来たことがないので、なんとなく楽しい。

 しばらく談話室でだらりとした後、他の所も見て回った。

 するとこじんまりとした体育館を発見!

 ドアを開けて中に入ると、比那田さんが説明をしてくれた。


「体育館では、卓球とバドミントンができますわ。道具は受付カウンターで借りれます」

「へぇ~、じゃあ、やろうよ!」


 あたしはテンション爆上がりである。

 旅行というと、大抵は家族旅行。だが、今日は友達……と言えるのは謎だが、とりあえずクラスメイトと一緒の旅行というのが新鮮である。


「ちょっと借りてくるね」


 そう言うと、陶原さんと恵野さんが道具を取りに行った。

 恵野さんは陶原さんに懐いているのか?

 まあ、謎であるが、二人が道具を借りて来てくれた。ご丁寧に、バドミントンと卓球の両方の道具を。


「雉子島さん! 私とバドミントンをやりましょう!」


 そう希望してきたのは比那田さん。今度は比那田さんが目を輝かせていて眩しい。じゃれてくる子犬が尻尾を振るように、比那田さんの尻尾も見えるのではないかと、思わず比那田さんの背後を見てしまう。


「どうかしました?」

「いえ、別に」


 きょとんとした比那田さんの言葉をはぐらかし、早速、道具を手に取りバドミントンを始める。


 比那田さんがサーブを打ち、あたしが華麗に打ち返す。

 そして、また打ち返されてラリーが続くかと思いきや……。


 ぽとり。


 シャトルは比那田さんのラケットを避けるかのように、地面に落ちた。いや、正確に言うと、比那田さんのラケットの方が避けたんだけど……見事な空振りでした。


(あ~、比那田さん。運動苦手そうだしな。まあ、姫輝もそうみたいだけど)


 あたしは比那田さんに近づき、ちょっとコツを伝授してみる。

 そして、プレー再開。

 今度はそこそこラリーが続いた。


 しばらくバドミントンで遊ぶと、他の二人から交代要請が出た。

 あたしもそろそろ卓球の方をやりたかったので、丁度いい。

 比那田さんは、それなりに打ち返せるようになったので、名残惜しそうであるが、素直に交代をした。


「雉子島さん! 今度は卓球で勝負ですわ!」


 いや……今度は卓球も何も、バドミントンは少なくともあたしの一方的な勝ちで、勝負にすらなっていなかったんだけど……。

 野暮なことは口にせず、あたしも素直に従う。

 せっかくのクラスメイトとの交流なのだ。ぼっちと思える姫輝に友達を作っておいてあげようではないか。

 まあ、余計なお世話と言われそうだが。


 比那田さんが再びサーブを始める……も空ぶった。


「ちょっ! 今のは無しです!」


 気を取り直して、比那田さんはサーブを打つ。まただめだったらどうしようかとハラハラしつつ身構えていると、今度は飛んできた。へろへろしているけど。

 あたしはそれを打ち返す。


「や~!」


 比那田さんは気合と共に、ボールを打ち返……せなかった。盛大に空振りである。


「……ちょっとタイム……」


 そして、あたしはまたコツを教える。


 再び、プレー再開。

 スポーツ卓球ではないが、温泉卓球程度にそこそこラリーが続くようになった。


(……姫輝にも卓球とバドミントンを仕込んでおかないとな……)


 姫輝の課題が増えた。

いつも読んで頂きありがとうございます。


今回の比那田さん。

まんま作者です!

作者も保養所に行き、バドミントンと卓球で、空振りやホームランを打ったりとしていました(汗)。


時間稼ぎに小出しにしていて申し訳ありません(汗)。

ただいま、ドライアイに対する闘病?を試みております。

ドライアイの無い以前は、作者は視力も良い方なので、困ることはありませんでした。

目の健康のありがたさを気づかされました。


そんな作者ではありますが、応援して頂けると嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
いつも楽しく拝読させて頂いています。 じゃれてくる子犬が尻尾を振るように、比那田さんの尻尾も見えるのではないかと、思わず比那田さんの背後を見てしまう。 こういう表現あった方が良いですね。 前回は…
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