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蜂と蜘蛛

〈へ、ヘルプミー!!〉


俺に向けて、助けを求める蜂。

この蜂……ひょっとして、初心者殺しで有名な魔蜂(ヴェスパ)か!?

てか、何でまた初心者殺しが捕まっているんだよ!?


『初心者殺しがグルグル巻きにされてるぅ!?』

『何この光景』

『やだ可愛い』

『魔蜂って、意思疎通が出来るのか……』


「糸でグルグル巻きにされてるってことは……敵が近くにいるはず」


そう思いながら、周りを見渡すと………


「いた!!」


草むらの中に、赤黒い蜘蛛のモンスターがいることに気がつくのだった。

アレは……


赤蜘蛛(レッドスパイダー)か!!」


初心者殺しPart2じゃねぇか!!

しかも、レベル7って……地味に俺よりもレベルが高いし!!


「…やるしかないな」


覚悟を決めた俺は、赤蜘蛛(レッドスパイダー)に向けてキックを繰り出した…が


「シャアアアア!!」

「っ!?」


赤蜘蛛(レッドスパイダー)はその攻撃を躱すと、俺に対し、襲いかかるのだった。


「うわっ!?」


いきなり襲いかかった、赤蜘蛛(レッドスパイダー)に対応できず、ダメージを負う俺。


「ぐっ.......」


スライムの腹タックルよりも痛てぇ!?

しかも、体力がそれなりに削られてるぅ?

流石はレベル7、強さは伊達じゃないな。


「キシャアアア!!」


俺に対し、再び攻撃する赤蜘蛛(レッドスパイダー)

俺は、そんな赤蜘蛛(レッドスパイダー)の攻撃を避けると、そのまま顔目掛けて、パンチを喰らわせた。


「シャア!?」


パンチを喰らった蜘蛛は、動かなくなったかと思えば……すぐに体を起こし、俺に向けて攻撃を仕掛けようとした。


「【スライムボディ】!!」


攻撃が当たりそうになった瞬間、【スライムボディ】を発動すると……赤蜘蛛(レッドスパイダー)からのダメージは半減し、体力が少しだけ減る程度に済んだのだった。


「あ、危なかった……」


『ここで【スライムボディ】か〜』

『懸命な判断だな』


【スライムボディ】でダメージカットしたとはいえ、これは流石にキツイな。


「シャアアアア!!」

「まだ来るのかよ!?」


赤蜘蛛の攻撃を躱した後、木の上に避難する俺。

また攻撃を喰らったら、瀕死状態になることは間違いない。

だけど、戦う意外に方法は無いし……


「どうしたらいいんだ?」


赤蜘蛛(レッドスパイダー)が俺を探しているうちに、木の上で考えること数分後


〈個体名シロはスキル【熟考】を獲得しました〉


何故か、俺はスキルを獲得するのだった。


「何でこのタイミング!?」


ありがたいのはありがたいけど、どういうスキルなんだ?


スキル:【熟考】

能力:十秒につき1%攻撃力が上がる。持続時間は十分

獲得条件:三分間集中すること


一時的な強化……か。


「やらないよりかはマシだな」


そう呟いた後、早速【熟考】を使う俺。


「強くなれ……強くなれ…」


スキルを使い、考えること一分後……


「うぉぉぉぉ!!なんか強くなった気がするぞ!!」


【熟考】の能力によって、一時的に強化された俺は、地上で俺を探す赤蜘蛛(レッドスパイダー)に向けて、もう一度パンチをした。

すると……赤蜘蛛(レッドスパイダー)は光の粒子となり、その場には、ドロップアイテムらしき糸が落ちていた。


〈個体名シロはレベル6に上がりました〉


「ようやく、それなりのレベルになってきたな」


そう呟いた後、ドロップアイテムを拾う俺。


アイテム名:【蜘蛛の糸】

レアリティ:★★☆☆

概要:蜘蛛系のモンスターを倒した時に落とすアイテム。何かの素材に使えるかも?


「あ、そっか。このアイテムって加工用のアイテムだよな」


そう言った後、俺は、【蜘蛛の糸】をアイテムボックスの中に入れると


「大丈夫か?」


捕まっていた魔蜂(ヴェスパ)を助けるのだった。


〈助けていただき、ありがとうございます〜!!〉

「もう二度と捕まるなよ」


そう言うと、俺はそのまま立ち去ろうとした……んだけど


〈ま、待ってください!!〉


どういうわけか、魔蜂(ヴェスパ)は俺を引き止めるのだった。


「ん?どうかしたのか?」

〈お願いです!!どうか……どうか!!僕達を助けてください!!〉


〈ユニーククエスト【魔蜂防衛戦(ヴェスパ・ウォー)】が発生しました〉


「……はぁ!?」

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