九月一日
今日はレイについて書こうと思う
レイ 15歳 女 俺を召喚した三人のうちの一人
通っている学校はエスカレーター式の、かなり良い学校らしい
今は中等教育を受けているところ
しかも、かなりのお金持ち
さらに王子様の婚約者
……情報量が多い
レイの母親は病気で亡くなっていて、故に父親からかなり溺愛されているらしい
今回のことも、レイが父親に泣きついたみたいだ
そして、レイの父親は娘がやらかしたことの責任を取るために、俺をレイの弟として迎えることにしたらしい
俺のこれからの生活も、全部保証してくれるそうだ
住む場所も
食べるものも
学校も
何から何まで用意してくれるらしい
さらに、俺を召喚したときに残っていた禁忌魔法の形跡も、父親がすべて消してくれた
これで、俺が禁忌魔法によって召喚されたという証拠は残らないらしい。
……なんというか すごい人だ
娘がやったことだからって、ここまでしてくれるのか
俺としては助かるけど
というか、俺自身が何もできないから、本当にありがたい
そういえば、俺の見た目についても書いておこう
どうやら俺は、まだ小学生くらいの見た目らしい
たぶん10歳くらい
黒い髪
黒い目
鏡で見る限り、完全に子どもだ
でも、なんというか……変な感じがする
転生する前のことを、
俺ははっきりとは覚えていない
ただ、自分の身体が変わっているような感覚がある
というか、本来の俺はもっと大人だった気がする
社会人……だったような
たぶん
いや、絶対にそんな気がする
なのに今の俺は10歳くらい
しかも、小学生の割に俺、
めちゃくちゃ頭がいいっぽい
こうやって状況を整理できているし、難しい話を聞いても、それなりに理解できている
……まあ、頭がいいに越したことはない
ただ、自分の名前が思い出せない
転生する前の名前
何度考えても出てこない
はっきり覚えているのは、現実世界にいた家族の顔
父親 母親 ……顔は覚えている
でも、それ以外はぼんやりしている
友達も、いたのは分かる
何人かいた
たぶん仲も良かった
でも、顔を思い出そうとすると頭にモヤがかかったみたいになって、どうしても思い出せない
まあ、そんなことは一旦置いておこう
肝心なのは―― 俺はレイの弟になった
そして、名前のない俺が名前をもらった
今日から俺の名前は―― ライ
レイと同じ学校に通うらしい
いや!異世界の学校楽しみすぎる!!
レイが色々教えてくれたけど、やっぱり魔法はあるみたいだ
今日、ちょっとだけ水を出す魔法をやってみた
結果は―ーー、全然出なかった
……いや、まあ、初めてだし
そのうち絶対使えるようになる
せっかく異世界に来たんだ
魔法くらい使ってみたい
明日から学校
どんなところなんだろう
友達できるかな
魔法の授業とかあるのかな
王子様の婚約者が普通に学校にいるって、どんな感じなんだろう
やばい
めちゃくちゃ楽しみ
今日はもう寝よう
明日が楽しみだ!!!!




