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♥ 目覚めたら人獣族に介抱されていた件。 ~ 魔王領国へ移住して、人類の敵になってみた ~  作者: 雪*苺
ファブレッタ大陸【 三ヵ月後 / 二九六日目 】 ルーガンド王国 ─→ 他国
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♥ 国境砦を目指して 6 / トランプゲーム 2


セロロ

「 確かにそうかもね。

  使い魔達にも覚えさせようかな。

  メグムは思う? 」


茜梶 惠

は賛成だよ!!

  大勢で遊ぶと盛り上がるし楽しめるもん! 」


セロロ

「 うん。

  メグムが賛成してくれるなら、そうしようか 」


茜梶 惠

「 使い魔さん達とトランプゲームが出来るようになる日が楽しみだよ 」


セロロ

「 そうだね。

  ワタシも楽しみかな 」





















 ワタシの手の中には、ワタシの目の前でメグムが初めて作ったトランプカードがある。


 なんなんなんなんも────数えきれない程、ワタシはメグムと共にトランプカードを使って遊んだ。


 メグムから教えてもらったゲームは13種類。


 ワタシは全てを鮮明に覚えている。


 瞼を閉じれば、まるでさくじつの事のように思い出す。


 あの頃がなによりも楽しかった。


 異界人であるメグムをワタシの家族にした事は間違いではなかったと今でもワタシは思っている。


セロロ

「 メグム… 」


 ワタシは使い過ぎて少しだけ古びたトランプカードの上に右手を重ねた。


 メグムは──、もうない。


 にもない。


 この世界のにも……存在しない。


あるじ殿どの──、そろそろ… 」


セロロ

「 うん?

  あぁ……そうだね…。

  そろそろ始めようか。

  忌まわしい人類を根絶やしにする為に──。

  1人残らず──虐殺しよう。

  人類を絶滅させる為に── 」


 ワタシからメグムを奪った人類など、生きている価値もない。


あるじ殿どのよ、今宵は──虐殺皇神の復活祭となりますな 」


「 実に日に御座います 」


セロロ

「 今宵は慈悲も──、情けも──、無用。

  今宵は冷酷に──、残虐に──、無惨に──、ゆうえんに酔いしれよう。

  一切の容赦もなく、人類を蹂躙せよ 」


「「「「「 ──御意!! 」」」」」


「「「「「 仰せのままに── 」」」」」


 セロロが呼び出したモヤ状の使い魔は、返事をするや否やセロロの前から姿を消した。






 セロロはうれいに満ちた瞳で静かに満月を見上げたままたたずんでいた。


 そんなセロロの背後に1体の使い魔が立ち尽くしている。


使い魔

あるじ殿どの……。

  御乱心なされたか… 」


セロロ

「 うん?

  ワタシは正気だよ。

  …………心に…穴がいてしまったようでね…。

  深くて深くて……とても深くて……埋まらないんだ… 」


使い魔

あるじ殿どの……人類を蹂躙し、虐殺し、絶滅させたとしても──心にいた穴は埋まりますまい 」


セロロ

「 うん…。

  そんな事は初めから分かっている。

  どんなに多くの命を奪っても、メグムはワタシの腕の中には戻ってない…。

  メグムには会えない……。

  メグムを抱きしめる事も出来ない……。

  メグムの声も聞けない……。

  メグムはワタシの思い出の中にしかない…。

  なにをしても……メグムには………… 」


使い魔

あるじ殿どの……。

  それほど迄に御執心されておられたのですな… 」


セロロ

「 御執心……ふふふ…。

  そうなのかな?

  ワタシは独占欲の塊だよ。

  ワタシはね、許せないだけ。

  ワタシの所有物メグムに危害を加えて壊した不届きな無礼者達をね。

  ワタシだけの玩具メグムだったのに……。

  奪った代償はと払ってもらわないといけない。

  相応の報いを受けさせないとね。

  一体誰に喧嘩を売ったのか、知らしめる必要があるだろう?

  ワタシは “ 終焉の宴 ” だから──、この世界に終焉を大いなる脅威の具現。

  ≪ ファブレッタ大陸 ≫から人類を根絶させてもほかの大陸には人類が存在しているのだからなんの問題も無いよ。

  ほら──、≪ 中立領地 ≫にも人類はるし。

  うん──、なんの問題も無い。

  ≪ ファブレッタ大陸 ≫は亜人類と魔族が手に手を取り合って共に生きる環境に変わるだけ 」


使い魔

あるじ殿どの… 」


セロロ

「 メグムが望んでいた世界に変えるだけ…。

  その為には大陸の7割りを支配している人類は邪魔だからね。

  大掛かりな駆除になるけれど、きちんと始末をして、排除しないとね 」


使い魔

あるじ殿どの……、亜人類と魔族に7割りの土地を解放したあとは、どうされるおつもりか… 」


セロロ

「 うん?

  そうだね……。

  メグムの()()を抱きしめて眠りに就こうかな…。

  夢の中でメグムと旅の続きをするよ。

  魔法でコーティングしているから、朽ち果てないからね。

  迄も一緒にられる 」


使い魔

「 ならばわれは、あるじ殿どのの眠りを妨げる者が現れるたびに排除致しましょう。

  あるじ殿どのが目覚められる日まで── 」


セロロ

がとう。

  さて──、ワタシ達も行こうか。

  折角のゆうえんが終わってしまう 」


使い魔

「 今頃は酒を浴びるかのごとく、大量の血を浴びているでしょうな 」


セロロ

「 そうだね。

  お前も久し振りに大量の血を浴びるように呑みたいだろう。

  心逝くまで楽しんでおいで 」


使い魔

「 御意 」


 短い返事を返し、ふか(ぶか)とセロロへ頭を下げた使い魔は、体をモヤへんさせるとセロロの前から消えた。


セロロ

「 ………………夢の中で…。

  それでもいい…。

  ワタシを見て…ワタシの名前を呼んでほしい。

  ワタシに笑顔を見せてほしい…。

  ワタシを求めてくれるなら──、今度はと受け入れるよ……メグム…。

  きみはワタシの──、1番なのだからね… 」


 セロロは手に持ったトランプカードに軽く口付けすると、白く輝く満月をバックに転身する。


 いつわりだった人狐族の姿から本来の姿へと変貌させたセロロは、阿鼻叫喚な地獄絵図と化したような地上へ降臨するのだった。

◎ 「 タイトル詐欺 」になってしまいますが、今回で「 完結 」になります。

  最後まで読んでくださった読者さん、有り難う御座いました。


◎ 「 はぁ? 何なん、このラスト? 」と思われる読者さんも居られるかも知れませんが、「 A.I. 」を見た結果、このラストになりました。

  「 メグムは、どうなったの? 」「 なんで居なくなったの? 」「 人類に何されたの? 」と疑問が残りモヤモヤするかも知れませんが、気紛れな素人作者の書く「 暇潰し作品 」なので、察して頂けると有り難いです。


◎ その内に「 おまけ 」とか「 投稿出来たらいいなー 」と思っています。

  しない可能性の方が高いですけど……。

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