62話 HP増加の壁と、クズ冒険者
今日は再び図書館に来たんだ。
え? 報告? 行ったよ?
早く調べものがしたいから説明をはしょっただけだよ~。
まあ、結果だけ伝えると、鉱脈の権利はロスさんが持つことになった。
昨日の戦闘で、私のHPが危険なぐらい(1桁まで)減ってしまったから、**「HPを増やす」**のが今後の最優先課題なの。
前にチラっと見た記憶があるのだけど、興味がなかったら飛ばした覚えがある。
それから三日間、図書館に通い続けて結論がでた。
うん、無理だ。
HPを増やすものは確かにあった。
でも全てが**「前衛職(剣士や戦士)」**に関わるものだった。
剣でも弓でも、その扱いを極めていくと得られたスキルの項目の1つとして「HP増加」があった。
私が今から剣を毎日振って、関係するスキルを得られるのに何年かかる?
何年どころか一生スキルを得られない気がするよ。
後は**「魔石」**を利用したHP増加の装備を作る事だけど、普通の魔石では作れないみたい。
稀に手に入る「魔法又はスキル付きの魔石」で、体力に関係する属性が必要なんだって。
一応、この王都で探してみたけど売ってなかったよ。
お店の人が言うには、レアな魔石は直ぐに売り切れるらしい。
もし、どこかに売れ残っているとしたら、大きな魔道具屋よりも街の片隅にひっそりと佇む雑貨屋の方が可能性があるみたい。
でも本当に欲しいなら直接、冒険者ギルドで依頼を出した方がいいと教えてくれた。
ようするに、**「自分で取りに行け」**って事だね。
その事をビオラさんに相談すると、**「オークかオーガのレア魔石」**が該当すると教えてくれた。
また一番近くのオーガを討伐に行くなら、王都から北の山脈を超えるとフォゴスの街があって、そこから西の山奥へ行くか、オウディスの街から北の山脈の山奥に行く事になるらしい。
そして稀にオーガの討伐報告が入るのがオウディスの街だとも教えてくれた。
う~ん、面倒くさい。遠い。
オウディスに行くかどうかは一旦棚上げにしよう。
私は観光ついでに王都の雑貨巡りを始めた。
数日間、雑貨巡りをしたけど魔石は見つからなかった。
まあ、観光ついでだったから別にいいんだけどね。
ふと、見知った顔を見つけた。
「ん? あれは確か……」
別に知り合いでは無いし、どうでもいいのだけど少し気になったから後をつけてみた。
何かまた見られている気がするけど、いつもの事だから視線は無視をした。
しばらく歩くと、彼は大きな店に入って行った。 何だろうこのお店は? と思い看板を見てみた。
「奴隷商館」
「げっ」
あの男、パーティに5人も可愛い女の子がいたのに奴隷を買いにいったの?
そう、私が見かけたのは鉱脈で出会った男のクレイノスだった。
そして、このお店は奴隷を販売している店だった。
うわ~、最低だ~。クズだ~。
ハーレムパーティじゃ満足できないの?
私がお店をみていると扉が開いてクレイノスが出てきた。
首輪をつけた女の子を連れて。
「いつもありがとうございます。またお待ちしています」 店員が頭をさげていた。
私は慌てて物陰に隠れたけど、クレイノスは気づかずに女の子を連れて去って行った。
うわ~、本当に買っているよ~。
キモイよ~。
私は今後クレイノスを見かけても無視をする事に決めた。
読んでいただきありがとうございます。
基本は一週間ごとに更新するつもりです。
ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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