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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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215/215

215話 リアの清掃活動!?

活気あふれる街のメインストリート。

行き交う馬車や、屋台から漂う香ばしい肉の匂いを背景に、私達は道のど真ん中で立ち尽くしていた。



「あれ? リア達は何処に行ったのかな?」



私は背伸びをして、人混みの向こうを見渡した。



「う~ん、見当たらないね」



隣でブルーナも困ったように首を傾げている。

さっきまでギルドの前にいたはずのリアとマニカの姿が、綺麗さっぱり消え失せていたのだ。

神隠しかな? いやいや、あの二人を攫えるような命知らず、この世界にそうそういないよね。



「絶対、マニカが何か面白い物を見つけて、わーって走って行っちゃったパターンでしょ、これ」


「ふふふ、ありえそうね」



ブルーナが苦笑いする。マニカの自由人っぷりは今に始まったことじゃないしね。



「どうしようか、この辺りで待ってる?」


「うーん、私はここで待ってるから、ブルーナは先に商会に行ってて?」



このまま全員で足止めを食らうのも効率が悪いしね。



「いいの?」


「うん、 確か、この道を進んで二つ目の筋を右って言ってたよね?」


「うん、合ってる合ってる。じゃあ先に話を通してくるね」


「うん。マニカ達が戻って来たらそっちに行くよ」


「わかった。じゃあ先に行って来るね」


「はーい、気をつけてね」



ひらひらと手を振ってブルーナを見送った後、私は近くの建物の壁に寄りかかってぼーっと通りを眺めていた。

暇だ。当ても無く探すわけにもいかないし、マジでやることないね。人間観察でもするしかないじゃん。


しばらくそうして待っていると、人混みを縫うようにして、見覚えのある小柄な影がタタタッと駆け寄ってきた。

マニカだ。



「あ、ユイ! 待たせちゃった?」


「もう、遅いよー! あれ? リアは一緒じゃないの?」



息一つ切らしていないマニカの背後を覗き込むが、もう一人の姿はない。

するとマニカは、まるで「今日のおやつはクッキーだったよ」くらいのテンションで、とんでもないことを口走った。



「ああ、なんか路地裏にバカな集団がいたから、リアが潰しに行ったよ」


「・・・え?」



思考が三秒ほどフリーズした。

え、今なんて? 『潰しに行った』? いやいや、何の抗争だよ!?



「私はユイ達にその事を伝える為に、一旦戻って来たの!」



えっへん、と謎に胸を張るマニカ。いや、そこ褒めるとこじゃないから!



「えっと、それ大丈夫なの? トラブルになってない?」


「大丈夫だよ、いつもの事だし!」



いつもの事!? 街に着くたびにチンピラを物理的に粉砕してるの!? 治安維持活動としては満点かもしれないけど、レディとしてどうなの?



「そ、そう? でも、ほどほどにするように言っておいてね?」


「うん、それでね、もう一つ伝える事があって」


「何?」


「この道を進んで二つ目の筋を左に行くと、すごく良さそうな宿屋があったから、もう6人部屋を取っておいたよ!」



おや?


「そうなの? それはありがとう。めっちゃ有能じゃん」


「えへへー!」



さっきの物騒な報告から一転、素晴らしい手際だ。この落差は何なんだ。



「じゃあ、ブルーナが向かった商会とは、ちょうど反対の方向だね」


「そうなんだ。あ、ブルーナは?」


「先に商会に行ってもらったよ」


「そっか。じゃあ私、リアのところに戻るね! 終わったらリアと一緒に帰るから、ユイ達は先に宿屋で待ってて!」


「わかった。じゃあ、ブルーナの用事が終わったら、先に宿屋に行っておくね」


「うん、じゃあ、また後でー!」



マニカは再びタタタッと来た道を戻っていった。その後ろ姿を見送りながら、私は深いため息を吐き出した。



「絶対トラブルだよね、あれ」


バカな集団(おそらくタチの悪いチンピラか何か)の安否が本気で心配になってきた。いや、自業自得なんだろうけどさ。



「でも、これでまた、この街で『ヤバい奴ら』として恐れられる存在になっちゃうのね」


「黙っていれば、二人ともすっごい可愛い美少女なのにね?」


「ね~」



中身が戦闘狂じゃなかったら、絶対ファンクラブとかできてるレベルのビジュアルなのにね。


「ほんと、勿体ない」



誰もいない空間に向かって、私は一人同意するように呟いた。


さてと。

これ以上ここで待っていても仕方ないよね。

私達はブルーナを迎えにいくべく、歩き出した。

とりあえず、早く宿屋のふかふかのベッドでゆっくり休みたい。

いつも読んでいただきありがとうございます。

私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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