追手
氷炎の二人には隠れてもらい、俺とリナ、ニェールの三人で館を出た。
「助けてください!犯罪者が先生方を殺し、騎士団長が私たちを庇い、まだ中で戦っています!」
俺は情けなさそうな声で王様に言った。
リナとニェールは下を向いて、息を荒げていた。
「いや、もういい。素性は知られているのだ。下手な演技は止めろ!あやつが死んだ時点で情報は把握しとる。」
「.........。で、一体本日は何用で?」
俺の冷めついた声とめんどくさそうな態度で周りの兵士が武器を構える。
「お主ら、よい。この王都魔法学園では死者を出してはいけない、というルール、いや条約がある。貴様らはそれを破った。よって貴様らに通告する。王都、魔領はお前たちを逃がさない。」
王様はそう言って手を高く挙げた。
空間が歪み始め紫色の光が漏れ始める。
パリン、と音を立てながら手が見え始める。
「王様、遅くなりまして、大変申し訳ない。今戻った。」
この学園の学園長、グリアードととてつもない魔力を持った男と魔族が現れた。
この魔力に反応したのか館から氷炎の二人も出てきた。
氷炎の二人は声を出した。
「おい、お前らこれはまずいぞ。」
「このお方は、第八十五代、魔王様だ。」
学園長の後ろにいる男は魔王だった。
そして魔王らは地に足をつき、空間から鎖を引っ張った。
「まじですか...。」
そこには同じく最重要指名手配犯リストに掲載されていた、<フラウロス>の『悪魔』、キマリが捕まっていた。
「やぁ、<アフレイド>君たち、こんにちは。」
「こいつは我が捕らえた。お主らも同じようにしてやろう!」
キマリは氷炎の二人より強い魔族だ。
そんなキマリが捕えられているということは今こっちの戦力は下がった。
「お兄、やっと戦えるの?」
「あぁ、これは緊急ミッションだ。お前らキマリを攫うぞ。」
「助けてねぇ〜。」
「させると思うな!」
情け無い声で助けを求めるキマリを助けるため、千を超える兵士たちと強大な敵、魔王、王様、学園長を滅ぼす。
本日2度目の「砕けろ、万物よ、凶星!」を出し、臨戦状態となった。




