ジュネの怒り
ジュネはそう言ってクロエを抱いたままテラスを出て行った。
「ジュネ、、」
クロエはジュネの名前を呼んだ。
ジュネは「クロエ、怖い思いをさせてしまった。すまない」
「ジュネ、ジュネが助けてくれたから大丈夫、、ありがとう」
クロエはジュネの首に両手を巻き付けてジュネを抱きしめた。
ジュネは黙ってクロエの頬にキスをした。
「クロエ、今から会場に戻る。本当はこんな事があったからクロエを部屋に連れていきたいが訳あって出来ない。」
「ジュネ、私は大丈夫です。気にしないで」
クロエはジュネと一緒にいたかったので会場に戻る事は平気だった。それにジュネには何か考えがあるのだと察していた。
ジュネとクロエが会場に戻ったら時、カイル達が走ってきた
「ジュネ!なんて事を!」こちらでも何かあったようだ。
「説明して!みんな大騒ぎよ!」ジュリアやセリーヌもジュネに怒っている。
ジュネは黙っている。
ジュネはカイル達を無視して会場の中にどんどんと進んでゆく。
進行方向を見ると友好国の王族や貴族が集まっていた。
何かあったようだ。
ジュネは王族や貴族が集まっている場所まで行き、クロエをゆっくり下に下ろした。
クロエは男に襲われたままだったので靴は履いていない、髪は乱れて、首には男に刃物を向けられた時の傷があった。
友好国の王族や貴族達はクロエの姿を見て驚いた。
クロエはジュネに降ろされて先程の緊張が抜けていたのでフラっとして倒れかけた。
すぐにジュネが抱きとめたので倒れなくて済んだ。
「クロエ?何があったの?!」
ジュリアとセリーヌが只事では無い事が起きたとクロエの所に飛んできた。
「皇帝陛下、クロエ様に何が起きたのでしょうか?!」王族の一人が言った。
「クロエは俺がいない間に俺が呼んでいると騙されて一旦テラスから出たが異変を感じまたテラスに戻ったところその間に侵入した男に殺されかけた。その男は俺が先程粛正した王が連れてきた親戚の男だ」
「王はクロエに対し無礼をはたらいていたその男を庇い事もあろうかクロエに非があると言った。その男は長文の手紙とプレゼントをクロエに送ってきた。内容は酷い内容だった。俺は抗議する為あの王と話し合ったのだ。」
しかし王は親戚を信じると、友好関係を作った国の皇帝の言葉を信じずに。もう友好国は成り立たない。だから切り捨てた。」
「しかしそれも罠だった。一時的に俺からクロエを引き離す口実に王も使われた訳だ。クロエはギリギリの所で助けられたがこんな姿になった。自分の愛するものがこうなっても許せと言うのか?」
「俺が王を殺した事は責めるけどクロエが殺されかけた事を俺が責めるのは間違っているのか?今まで理由なく行動してきた事は何一つ無い。俺が言いたいのはそれだけだ。あとは自分達の好きにすればいい」
ジュネは一気に話し、ジュリア達からクロエを奪いクロエを抱いて会場を出て行こうとした。
「皇帝陛下、申し訳ありませんでした!!」
他国の王族や貴族がジュネを追いかけて謝りはじめた。
「浅はかな自分にあきれております、どうか寛大なお心でお許し下さい」その場にいた全員がジュネに謝った。
ジュネは言った。
「……あ、忘れていた。実は俺が切った男は王では無い。本当の王はクロエを襲った男だ。今のところは生きているぞ」
そう言ってジュネは会場を出て行った。
全員唖然とした。
ジュネの凄さを改めて知った他国の王族や貴族、そしてジェノバの人達やカイル,ジュリア,エメ,セリーヌは一生ジュネに忠誠を誓い直した。
この人しか居ないと全員が敬礼した。




