派閥あらそい
クロエをソファーに座らせ、ジュネはテラスの柵にもたれてクロエの方を見ている。
漆黒の夜と星空をバックにしているジュネは色っぽく艶めいていた。
こんなジュネはあまり見たことが無くクロエはジュネから目を離せなかった。
ジュネも美しく儚げなクロエを見つめている。
ジュネはマントを翻しクロエの所に行きいきなり押し倒してキスをした。
いつかのように。
「ジュネ」クロエはジュネの名前を呼んだ。
「クロエ、今日のクロエは魅力的過ぎて誰にも見せたくない、邪魔もされたくない」
「ジュネ、ジュネも本当にかっこよくてドキドキします」
「クロエ、嬉しいな、俺はクロエを独り占めしていい人間だといってくれているようで」
「ジュネ、あなた以外は嫌です。」
「クロエ、今日はあなたを離せそうにないな。やはり休むべきだった」
ジュネは嬉しそうにクロを抱きしめた。
「ジュネ、私はあなたの皇帝としての姿が見られて嬉しいわ、そんなこと言わないで」
クロエは美しいジュネの髪に触りながら微笑んだ。
ジュネはクロエの手を握り手にキスをして「もう少し頑張ろうかな」といってクロエに微笑んだ。
なかなかテラスから出てこない二人を迎えにエメが来た。
ドアの向こうで「いい加減出てこいジュネ!」と怒る声が聞こえて二人は顔を見合わせて笑った。
ジュネはクロエを伴って会場に現れた。
ジュリアとセリーヌが二人を待っていた。
「なかなか出てこないから心配したのよ。」
「ジュネが俺もう出ないとかいってたんじゃないの?」
さすが付き合い長いだけある。クロエは笑ってしまった。
「クロエ、今日はジュネの色なのね。ジュネの独占欲の強さは尊敬に値するわ」セリーヌが感心している。
「ジュネのこんな姿を見てジュネに憧れている女性達は絶望してるわね、いい気味だわ」
ジュリアが言った。
「本当にザマアミロと思っちゃうわね」セリーヌも言った。
ジュネを好きな令嬢達は他の令嬢を牛耳っているそうで、新しく入ってきた令嬢が自分達の派閥に入らないといじめているらしい。
入らない令嬢に対する意地悪も酷く、パーティーに出席することが怖くなり大人しく目立たぬように壁側にいるそうだ。
ジュネを好きな令嬢達はジュネに特定のパートナーがいなかったおかげで自分達が特別だと思い込んでいた。
しかし、クロエが現れた辺りから少し状況が変わり始め、
ジュネが突然皇帝を辞めてまた帰った来た時にクロエを連れ帰ってきた事でクロエに対する嫉妬が激しさをました。
だが、ジュネはクロエを表に出さなかったのでまた令嬢達は派閥を作りのさばっていた。
ジュリアとセリーヌはその争いを見ていたのでいい加減どうにかしなければと思っていた矢先、
今日ジュネがクロエを連れてこの場に出た事で令嬢達は動揺している。
ジュネのクロエに対する深い愛を感じる行動が令嬢達に衝撃を与えている。
クロエはどうしたものかと思っていた。
今日の今日で何かをするわけにはいかないが、誰かが嫌な思いをしていると思うとどうにか改善したくなる性分でもある。
とにかく、様子を見る事にした。
ジュネはクロエと離れ他の国の王と話をしている。
クロエは階段を降りて会場の端まで歩いて行った。
当然のごとくクロエに近寄れないようにブレーズ率いる騎士がついてくる。
周りから声をかけられずに済むのでそのままにしておいた。
端に行くと数人の令嬢が半泣きの状況で立っていた。
よく見るとドレスが汚れていたり、濡れていたり、ワインをかけられていた。
クロエは驚いて声をかけた。




