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固き種子2

時間の流れは、残酷に一定にそして平等に進んでいく。


新学期が始まり、2ヶ月が経ち、クラスにはある程度グループが作られている。


タカシはどこにも属さず、それぞれのグループのメンバーと話しながら日々を過ごしている。


チハルの属する吹奏楽部のグループを除いて。


席は隣でもチハルと話す事はほとんどない。

話さなければならない時は事務的に話すが、私的な会話は全くない。


チハルの視線を感じることもあるが、基本そこは無視している。


(何でこんなになったかなぁ••、円満な終わりだったはずだったのに••)


「あー、女心めんどくせっ。」


ぼそっと呟きながら、席を立ちタカシは席を立ち、昼休みの賑やかな教室を出た。


階段の屋上に出るための踊り場が、タカシのオススメの隠れ家だ。


昼休みはここか、視聴覚準備室で、一人探すのが日課である。



基本誰も来ない、••はずだった。


「••ちっ、先客か。まぁ、行ったらいなくなるだろう。」


気にせず階段を登るとそこにはチハルの周りの吹奏楽部の女子がいた。

向こうはこちらには気づいていない。


「チハルの気まずそうな顔みたぁ?」

「見た見た、マジうける〜。」


(ん?何の話だ??)


タカシは聞き耳を立てていた。

持っていたケータイで録音も始めた。


「チハル調子乗りすぎてるんだもん。」

「タカシが浮気してるって言ったら一発じゃん、大して好きじゃなかったっしょ。」

「タカシと付き合うとか身の程知らずだよねー。」


(あいつらがこわしたのか?俺たちの関係を??)


思い返せば、ある時からチハルがそっけなくなって、結果俺から別れる形にはなったが、まさかそんな裏があるとは思いもしなかった。


タカシは我慢できなかった。


「•••おい。」

「どういうことだ?説明しろよ。」


女子たちがはっと振り返り慌てた様子で聞いてきた。

「は、は?説明?何のこと??」

「つーか、盗み聞きとかキモいんだけど。」


タカシは録音した音声を流す。

「写真もある、時間照合すれば一発だ。」


気まずそうな顔をする女子たちに、タカシはさらに言った。


「チハルから別れたいって言われてたならまだいいよ。今の話だと面白がって潰しにきてるよな?誰かに頼まれたのか?答えろよ。」


教室にいるタカシとは別人のような顔に女子たちは押し黙った。


「言いたくないなら別にいいよ。とりあえず、チハルとは一回話さなきゃいけないな。」


タカシは階段を降り出す。

「あ、お前らただで済むと思うなよ?」


怒りに満ちた目で女子たちに一瞥くれてタカシは駆け出した。

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