オリゾン河大戦.勃発。03
オリゾン河大戦.勃発。03
【 第二章 】
《集い寄る星々》
ロイヤル三世、治世暦、四年【AB-04】
《王都、エマール》
(((ドドーン……ドドーン)))
王都の各所に設置されたトーチカから、空に向けて対空砲撃が開始された。
真理の言葉帝国ロゴス.エンパィヤーの直接掩護機ちょくせつえんごき、通称、三足鴉の編隊が、エマール王都の領空を侵犯したためである。
帝国の 航空戦力という、圧倒的な物量戦略の前に、エマール王国は厳しい戦いを強しいられていた。
しかし時を経るにつれ同盟国あるシャンソニアからの鉄、アルミ等の物資援助、並びに技術供与を受けたエマール王国は新たな力を得たのである。
光子砲戦艦、艦隊名も蒼き水龍と改名した。
処女航海の相手は悪名高き空の悪魔、三足鴉さんそくからすである。
艦隊の指揮を執るのは、国母ソフィアの第三王子。
美男子の誉れも高い、プリンス.アランドール子爵。
全身を銀の鎧で装い、蒼いマントを翻す様は、見る者の目を奪う。
人々は彼を『蒼き水龍の申し子』と呼び敬愛した。
フランドール子爵が、王都の空を我が物顔で飛び回る三足鴉を睨み激を飛ばした
。
『鴉の群れも、今日が見納めになろう!』
『目標!三足鴉!』
『全艦隊!』
『撃てーーー!!』
《《ヒューーーーーン》》
《《ヒューーーーーン》》
オリゾン河沿岸に横一列に並ぶ艦隊から一斉砲撃が開始された。
四重のスリット砲から撃ち出される光子の弾幕。
無敵を誇った三足鴉は、次々と黒煙を引き撃墜されてゆく。
オリゾン河に三足鴉の残骸が、あちらこちらと散在している。
アランドール王子の横で、この様子を見ていた王宮詩人の美少年ヘンリーが呟いた。
『空の帝国、地に落ち、海の王国、空を征す……』
アランドール王子は美少年ヘンリーの方を向き直り、肩に手を置いてわずかに微笑んだ。
『王宮詩人ヘンリーよ、お前の武器は、その巧みな言葉にある。』
『母君の寵愛も厚きこと、わかるような気がする。』
『将来、お前の時代が来るかもしれないな…』
その時、神像の丘に避難のため、集まっていた国民から歓喜の声が上がった。
『我らが、無敵の艦隊! 蒼き水龍!』
『アランドール王子に栄光あれ!』
エマール 王国を守る鉄壁の布陣、王国艦隊。
その行く末は明るいと、誰もが信じ疑わなかった。




