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story番外

 私は猫。マリアという名前があります。

 

 私はずっと長い時間を過ごしてきました。

 

 たくさんの「飼い主」さんと出会い、別れました。

 

 そのたびに思う、どうして私は猫なの?

 

 どうして周りの人々はみんな先に歩ってしまうの?

 

 

 時々、人間になって誰かに会いに行こうと考えるけど、

 

 誰に会うの?

 

 と、時々いや毎日 ずっと問いかける 自分に

 

 忘れてしまえばいいのに どうしても思い出す。

 

 自分はどうしてここにいるのかも どうしてここに生きているのか

 

 思い出しては忘れてしまう。

 

 

 「お前ここにいると危ないぞ。」

 『……「ありがとう」……ここは危ない、この人は危ない?』

 

 マリアはその場を離れた。まさか、その時、ジャックとは出会っているとは知らずに 

 

 人間は怖い。全てが怖い。  でも、どこにいれば安心?

 

 「おぬしは本当にきれいな毛並じゃな。」

 

 「ねぇ、ここにいて寂しくない?」

 「僕たちのご飯、少し分けてあげるよ。」

 

 「いやなら、別な場所を提供してあげる。」

 「君が安心して過ごせる場所を。」

 

 「ほぅ、この子がお前らの言っていた……」

 「うん、猫。」

 「クロっていうんだ。」

 

 「わかった、その猫は私が預かろう。」

 「「え!!」」

 

 「クラウディ!!」

 

 「ハハハハハハ、覚悟!クラウディ!!」

 「落ち着てください。ブルック様。」




 「その猫は私の大事なペットでして、返してもらいたい。」

 

 「君はここにいればいい。君の気が済むまでここに。」

 

 「本当に君は面白い。猫なのに考えていることは、人間と同じだ。」

 

 

 

 「マリア」

 

 

 

 今はここがお気に入り、私を大切にしてくれる。

 私の大切な人たち   私はこの時間を   今は大切にしていたい。

 

 

 「マリア」

 『!、何?クラウディ。』

 「そろそろ、ご飯の時間だ。」

 『はーい』

 「その前に。」

 『うん?』

 

 ひょいとクラウディはマリアを抱っこし、歩く。

 

 「どこに行っていた?」

 『う~ん、秘密。』

 「全く、そうだ。今日は君の好きな  」

 

 

 















 私は猫、 マリアという名前があります。

 

 私はながい時間を過ごしてきました。今はとっても落ち着いています。

 やさしい飼い主と、面白い時間を過ごしています。

 これからも楽しい時間になることを祈って。

 

 

 

 

 「本当に君は誰と喋っているんだね?マリア。」

 『ひみつ』

 「全く。」

 

 

 夕暮れを歩く一人と一匹。

 彼らに幸福の光を



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