story10
女王様がクラウディ家に、訪問より数日後。
なぜか、マリアは女王様に招待され、
お城に来ています。
『えーと、なんであたしは呼ばれたの?女王様。』
「まぁ、よいではないか。それより、私の事はクリスと呼んでくれ、マリア。」
『は、はぁ。』
忘れているだろうが、女王様は男である。つまりオネェだ。
「それよりもなぜ、お前がいる?ブルックよ!!(怒)」
「!、え~いいじゃん。それにクラウディから頼まれて、マリアちゃんの護衛役なんだもーん。」
ガギィーン またしても金属音のぶつかり合い。広くもないこの部屋で戦うのはやめて欲しいものだ。
『もぉ――』
「大変ですね。あなたも。」
コトっとマリアの前に置かれてのは、ミルクが入っているお皿。
ニャー『ありがとう』
「いいえ、どういたしまして。」
お皿を渡してくれたのは、クリス女王の側近・「ユィーラ・テンペラ―」
今回初登場の人だ、普段は無口・無愛想。だが、マリアの前だからか優しい一面を見せる。
やっと二人の争いも収まったところで、ティータイム・お話タイム。
「さて、話というのだな、マリア。」
『はい、何でしょう。女王様。』
「簡単なことだ。今日、妾がやることに付いてまいれ。」
『え?……それだけですか?』
「うむ、日が暮れる頃にはクラウディに用がある、その時に帰してやるさ。」
『……付いていくだけでいいんですか?』
「?、マリア?」
お話と言っても、女王様の指示を聞く。まるで予定を確認を行っているような感じだ。
マリアは何か感じたのだろうか、“それだけ?”というように女王に問いかける。
女王は、その言葉を待っていたのだろう。ウルウルと、瞳には大粒の涙が溜まっている。
『え!!あ、あの』
「確かに、そうじゃ。妾は、無欲な、人間になってしまった。」
「うわぁー。今度、この言葉使おうかな、クラウディにも……」
「『おい!!』」
ブルックのせいで、話がそれてしまったが。
女王はずっと寂しかった。誰も優しい言葉をかけることもなく、自分を嫌っているのではないだろうか?それとも自分は生きてはいけない存在なのだろうか?
そんな考えのせいか、いつの間にか自分を飾れるものに惹かれてしまい、他の事に関しては“無欲”に。
「だがな、マリア。妾はそなたに感謝しておる。ありがとう。わらわに、俺と出会ってくれて。」
『………女王様って、そんなにおしゃべり方するんだね。』
「!、あ、い、いや、これは。」
『いえ、あたしその喋り方好き。もっと素でいられたらいいのにね』
マリアの何気ない一言に、女王は……
「あー!!!マリア何故おぬしは妾の所に来ないのじゃ!!妾が一番に可愛がってやるのに!!」
ニ”ャっ!!
突然抱きしめられ、声にもならぬ悲鳴を上げたが、マリアは瀕死状態から、ブルックに助けられた。
まぁ、なにはともあれ、マリアは女王様に付いていくことになりました。
一日ついて回ると面白いことがありました。
女王様の仕事は書類を見る事なんですが、その量が多く、クラウディとは比べものにはならないほど。
見ていると目が回る勢いだ。
唯一の休みは紅茶の時間だけ。
本当女王様はすごい。 ズズッ
あ!いま、あたしが飲んでいるのはミルクです。猫用のね!
そんな休みも終わってしまい、ある人たちとの打ち合わせ。
「お待たせして、申し訳ありません。」
“いえいえ、こちらこそ申し訳ありません。”
“おや?珍しい猫をお連れですね。女王様。”
あれ?この二人見たことあるかな?いや、なんか違う気がする。え~と、なんだっけ?クラウディが言っていたような気がするような。
「では、申し訳ないが、妾はこの件から抜けるということでよいか?」
“なに!どいうことだ!!”
“兄さん。あんまり大声で言わない方が”
んー、これは危ないのでは??
「何故だ!あの憎き奴らからあるのもを奪う約束だろう!!」
ある物?
ドクン、何かを思い出す。
いつの日にか感じたこの高鳴り。
マリアは城を抜け、走っていた。
いつも自分を迎えてくれる やさしい あのひと のもとへ
「?、マリア?なのか?」
『びっぐ、ひっぐ「クラウディ、苦しいのこんなの知らない
すごく苦しいの クラウディ」』
マリアは帰っていた、自分の足で、人間の足で。
突然の事で分からない。
突然湧き上がってきた 知らない気持ち。
君と知っていきたい。 涙が流れゆくこの気持ちを
抱きしめてくれる君の体温が私の居場所。




