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幸せになれたら
あなたにはあなたに相応しい人がいて、その人と幸せになって、それを私は見ている。傷付いていないふりをして見ている。微笑んで、泣かないでずっとその姿を見ている。
変わらぬ世界も変わらぬ想いも変わらぬ自分も、愛せない。
あなたが知っているところと知らないところの狭間に落ちて行く姿を見ることを嬉しいフリをして受け入れる自分が好きじゃない。他人の幸せよりも、自分の幸福を追求したっていいはず。だから、そこに手を出して、掴んでもらうことを望んてみたっていいはずなんだ。そうして、幸せに挑んでみたっていいはずなんだ。
でも、私はそれをしない。
それは怖いから。あなたたちの顔から、一瞬でも笑顔が消える瞬間が恐ろしいから。愛してやまない気持ちでみんなの胸にナイフを突き刺したくない。
私はそう、人語を理解して、人を愛するのに、勝手に人を傷付けてしまう怪物だ。
近付いたら、その猛毒に侵されてしまう。
だからね、もう一人でいたいよ。
ごめんね、せっかく認めてくれたのに、こんな緩やかな終わり方で。
けど、それ以外の選択肢がなかったから、どうかこれを許してね。




