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てんとう虫のエンバディ  作者: 三河 ゆり
特性と出会いと手紙
9/17

十人十色の力 1枚目

 俺は目が覚めた。ここはどこだ……、と意識が朦朧とする中、郵便局前での出来事がフラッシュバックし、がばっと飛び起きた。

「おっと、少年、まーだ、起きちゃだめだぞー」

 とベッドの横には、見知らぬ中年男性が椅子に座っていた。それ以外あたりを見回すと、

「俺の……部屋?」

 そして枕元には出そうとしていた手紙が一緒に寝ていた。

「あなたが……、助けてくれたんですか?」

 俺は男性に話しかけると、少し困った顔をして、ぽりぽりと頭を照れくさそうにかきはじめた。

「助けたというか、まあ、おっちゃんは道の反対側歩いていたんだけれども、いきなり、人が倒れたものだから、駆け寄ったわけ。で、まあ、顔をぺちぺち叩いてもだめだし、とりあえず、連絡しないとなぁー、と思って、君のズボンのポケットとか調べさせてもらったら、この家の鍵のキーホルダーっていうの? それがあったから、ここまで、おっちゃんが、君を背負ってきて、白雪ちゃん、大慌て、で、とりあえず寝かせてて、起きるまで、親切にも待っててあげたっていう、あ、話長かったね」

 とそういうわけよ、と話を無理矢理終わらせ、

「てなわけで、おっちゃんは、ここの住人の葵。よろしくな」

 軽くウィンクして、俺に微笑んだ。

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