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てんとう虫のエンバディ  作者: 三河 ゆり
特性と出会いと手紙
17/17

さんごさんと 1枚目

 『ひまわり』もこの研究所の人物なのだろうか。

 そんなことを考えながら、3階に着いた途端、どんっと誰かが俺にぶつかり、そして胸に見知らぬ人物の頭があり、そしてそこから、

「す、すみません! ごめんなさぁい!」

 と声がした。

「いえ、こちらこそ。大丈夫ですか?」

 ぶつかった人物は、大きめの眼鏡に、髪型はポニーテールというよりかは適当に一本にくくっており、真っ白の白衣にピンク色のつなぎをきた小柄な女性だった。

「あ、あの! ぶつかって早々なんですけど! 女の子! フードの女の子! 通りませんでした?」

「ああ。さっき、すごい勢いで階段を駆け下りて行きましたけど」

 俺は、フードの女の子について、ありのままのことを話した。すると、女性はそうですか、と少ししょぼくれた顔をした。が、

「そ、そういえば! あなた、もしかして、今日からくる、黒田くん?」

 と一転。満面の笑みでこちらに聞き返してきた。

「あ、はい。そうですけれども」

「あー、よかった! 私、黒田くんが配属される研究室の先生をしています、さんご、と言います! 以後、よろしくー!」

 とても元気な人だ。

「ちなみに、年齢は20歳。先生としては、若すぎる!?、なんて思うかもしれませんが、安心してください! 先生、天才なんですよ」

 常に、えっへんと腰に手をあてて得意げな表情をみせ、ハイテンションかつ大変な自信家なのが伺えた。

「ええ、先生のことは存じ上げていますよ。我が国に多大な貢献を残した若き天才科学者と……」

 俺の先生となるさんご先生は、主に質量を一時的に変化させることで、身近な例でいくと荷物の運搬の効率化、何かを止めるために重石をしていたものの重さをなくしても、動かないようにその周辺の重力を操作することで、卵の上にトラックを乗せても維持できるという新たな現代アートを生み出すきっかけを作り出すなどの研究成果から、この分野では大変著名な方である。

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