表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「この結婚はなかったことにしてほしい、お互いのためだ」と言われましたが……ごめんなさい!私は代役です  作者: 涙乃


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/26

16

アランとルークは庶民の服装を身に纏い食堂へとやってきた。


「アラン様、どうやらいらっしゃらないようですね」


「ルーク、とりあえず中に入ろう」



「いらっしゃいませ、2名様ですね、空いている席へどうぞ」


厨房の奥から元気な女将の声が響く。


ルークは手を上げて、女性の店員を呼ぶ


「ご注文はお決まりですか?」


スラリとした背の高い女性だった。

「少し尋ねたいことがあるのだが、ここにクリスティナという女性が働いていないだろうか? ダークブラウンの髪をした綺麗な女性で、双子の姉妹がいる」


「あぁ、ティナのこと? もしかしてあなた達もティナ狙い? ほんっと困るんだよね、うちの大事なティナにちょっかいださないでくれる? 客じゃないならほらさっさと帰った帰った! 女将さーん、ちょっときてくださーい」


「いや、私たちは怪しい者ではない」


女性は奥から女将と主人を連れて来る。


「お客さん、確かにティナは可愛いし、声をかけたくなるのも分かるよ。だけど、あの子はうちの大事な看板娘なんだ、帰っておくれ、あんた、後は頼んだよ」


「お二人共、出口までご案内します!」


「失礼ですよ、あなた方、」


「ルーク、待て。 驚かせてすまない、実は、私も彼女のことが心配で、様子を見にきたのです。今日はいらっしゃらないのでしょうか?」


「あんたに答える義理はないよ、さっさと帰った。」


アランは、おもむろに白紙小切手を取り出し提示する。


「彼女のことを大切に想ってくれる方達がいて、安心しました。どうか彼女のことをこれからも見守ってください。この店の安全面も考慮して、私に出資させてください。」


「あんた、馬鹿にしてるのかい? お金をちらつかせてあの子に手を出すなんて許さないよ!」


「そんなつもりは毛頭ありません。どうか検討をお願いします。騎士の巡回を増やし護衛を派遣しましょう。酔っ払いの諍いに手を焼く心配もなくなりますよ、また来ます。」



アランは真摯な姿勢で皆に向き合い頭を下げた。


ルークと共に食堂をでた足で、フィオーリの勤める花屋に向かう。


交渉の結果、食堂、花屋とその付近一帯はロシュフォール伯爵がオーナーとなった。




「給料含めて、治安も良好になることが予想されますね。アラン様、少しやり過ぎではありませんか?」


「何を言う!彼女達の為ならば、街ごと国ごと買い取る覚悟もある」



「そうですか、しかし、クリスティナ様とはお会いできませんでしたね、アラン様⁉︎ はぁ、また、その時なのですね」


今までそこにいたはずのアランが、忽然と姿を消していた。

しかし、ルークは動揺することはなかった。


今度は、いつ戻ってくるのでしょうね?


と、慣れた様子で、ただ深くため息を漏らすのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ