第6話
部室に来た人本日3名、あれ?
部活ってサボるためにあるんだっけ?
と最近思ってきた作者です。
第6話 自業自得はあなたです。
わいわいがやがやざわざわ。
まさに喧騒といっても差支えがない程の声があちこちから聞こえてくる。
「うるさいなー。用事済ませたら早く出よう」
確かに警戒はしていなかった。だが、注意していなかったわけではない。
ぶつからない程度には注意していた。
――ドンッ
だが、わざとぶつかられることは想定していなかった。
「いてーーWWW何ぶつかって来てんだよこの尼WWW」
「はぁ。すみません。先を急いでいるんで。失礼します。」
この屑が。
「謝る必要はねぇよ。――有り金全部とお前の体で弁償しろや」
「...え?」
「聞こえてんだろ?早くしろ」
「断ります」
ふざけないでください。誰があなたなんかに渡しますか。
「拒否権は有りませーんWWW」
うざい。
「お金が欲しくば自分で働いてください。餓鬼にたからないで」
「せびってねぇよ。慰謝料だよ。慰謝料。」
「慰謝料なら僕のほうが貰う権利がありますね。あなたと僕の体格を見たら一発でしょう」
「うるせぇ。いいからよこせや。この糞尼」
「ふん。とうとう理由すらも言えなくなりましたか。餓鬼に言いくるめられる大人ですか。憐れですね」
ふん。可哀想な男です。憐れな男です。強者に媚び売る弱者ですね。淘汰されてください。
「んだと?!こっちが下手にでてやりゃあ調子乗「ってるのはあなたです」
ドゴッ
少年の右手に風が集まり、男の腹を殴った。
綺麗に鳩尾にきまり、男は泡を吹きながら、その場に倒れた。
「さて、と。冒険者ギルドに行くと、しますか」
そういい残して少年はその場を去った。
―――この光景を見ていた者は口をそろえて同じ事を言った。
「あの華奢で可憐で儚い感じの女の子はきっと守ってもらうんじゃなくて、自分を害する者を完膚なきまでに相手を叩きつけるような女の子だ」
そしてその女の子は『雹』と呼ばれ、1部の男たちに怖がられていたという。
さて。ここで一言。
[その子は女の子じゃなくて男の娘だからーーーーーーーーーーーーー!]
「いや、そもそも男の娘じゃなくて男の子だから」
...ごもっとも。