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10 助け


ふと、目が覚めた。 


今何時だ...。

頭の右横に、外して置いてある腕時計に手を伸ばして、顔の正面にまで持ってくる。



...12時32分。


昼?


うつ伏せの状態から起き上がり、ベッドの上で胡座をかく。


ぼやけた視界で周りを見ると、左横で奈那が一糸纏わずに真っ白な肌をさらした状態で、ばんざいしたまま寝ていた。



死んでないよな?


俺は近寄って胸を見ると、上下していたので安心した。


胸を見ていたら突起のところが気になったので手を伸ばす。


うん、柔らかい。ずっと触っていても飽きないわ。

昨日さんざん吸ったのに何故か気になる。よく見てみると跡がついていた。


下に目を向けると、股から何か垂れていたが気にしないことにする。



胸を触り続けていたら突然奈那の目が開いた。

「んん...ぅ?......ひっぃぃ、...こ来ないでぇ...」


奈那は急に起き上がり俺から距離を取る。

シーツで体を隠しているつもりか、大事なところが全て見えている。



「大丈夫、何もしないから...心配しなくていいよ。」

俺は優しい声で奈那に話しかける。

そう言っても、奈那は小刻みに震え怯えているままだ。

俺はそっと奈那に近づき優しく抱きしめると、少し落ち着いたのか震えが止まった。

「ごめんな、昨日は乱暴して......」

俺はそう言いながら奈那の頭を優しく撫でる。



「お、お兄さんは......わ、私の事......す、好き...なの?」そう聞いてきた。

「ああ、好きだよ」

そんなわけない。

俺がそう言うと、また少し震えだすがすぐに止まった。

「...そ、そう、なんだ......」そう言って何か納得した表情になる。


「とりあえず体綺麗にしよっか」と言うとコクンと頷くので、近くにあるタオルと水のペットボトルを渡す。



電気、ガス、水道全てが使えない状況なので風呂には入れないし、シャワーも浴びれない。

タオルに水を染み込ませて、体を綺麗にするしかない。

水のペットボトルが勿体無いが、衛生面のほうが重要だ。


一気に大量の物資を入手するか、それとも山のほうに行くか。

山に行けば水は豊かだか、まだ生き残っている人がいるだろう。

あと、山には知り合いがいるからあまり行きたくない。

 


俺は家に帰らなければ行けない。

しかし、市街地には大量の感染者がいるので、感染者の集団が移動するのを待つしかない。


ここ数日、動き回って体を酷使しているので休息を欲している。

しばらくの間、この家で体と精神を休めるつもりだ。



俺も奈那と同じように体を拭いて綺麗にしたが、若干ベトッとした感じが体に残っている。どうせ近いうちに汚れると思うから我慢する。

体を拭き終わった後はこの家にある、サイズが合う服に着替えた。他人の匂いが不快だが今はこれを着るしかない。



着替え終わったので食事を二人で摂ることにする。

奈那が、俺から距離をとって座っているような気がするが、今は空腹を満たすことが先だ。

昨日の夜は、激しい運動をしたからかなり腹が減っている。


コンビニから調達してきた食料で、エネルギーを補給することにした。俺はチーズカマボコを齧りながら、左に座っている奈那を見る。

タオルを頭からかぶり、少し暗い表情でプロテインバーを食べている。


これ、夜だったら軽いホラーだぞ。


なんか、今日は元気無さそうだが、これからたくさん働いてもらう予定だ。

俺が貴重な労力を使って、コンビニから助けて出してやったんだから、言うことを聞くのは当然だ。常識中の常識、奈那に拒否権はない。


などと考えつつ、チーズカマボコの他に、魚の缶詰や栄養補助食品などを食べた。


どれも味の濃いものばかりだったので、野菜が食べたい。

みずみずしくて、シャキシャキとした歯ごたえを感じる野菜が食べたい。

しかし、無いものは仕方ないので我慢する。

この辺は、家庭菜園してそうな家があるので、腐ってなければ調達してこようと思う。



さて、食事が終わったので歯磨きをする。この家に、新品の歯ブラシが数本ストックされていたので、ありがたく使わせてもらう。

虫歯になるのは嫌なので、念入りに磨く。

というか、虫歯になったらどうすればいいんだろう。歯医者やってなくね。

これは予防を徹底するしかないな。


幸いなことに、俺も奈那も虫歯はないので、キスをしても問題はない。




身体が、だいたい清潔になったと思うので次の行動に移す。

俺は、昨日出来なかった銃器の確認や車から家に物資を運び込む作業をする。

奈那には、この家にあった車の鍵を探すことや物資の仕分けをしてもらうことにする。


俺は、歯磨きをし終わった奈那を呼び止めて、今日やるべきことや注意事項を伝えた。

「奈那、家の中に感染者はいないが、入って来ないわけじゃない。他の人間も来るかもしれない。何か問題が起きたら叫んでくれ。頼んだぞ」


「...わかりました......」

奈那は表情を変えずに小声で返事をした。

本当に分かっているのか。


奈那に、伝えることは伝えたので、俺は急いで車まで移動する。

今日起きたのが昼過ぎだったので、日没まであと数時間しかない。暗くなってからは視界が悪くなるので、早く物資を家に運び込まなければいけない。

別に、今日中にやらなくてもいいが、先に物資を家の中に入れておけばあとが楽になる。

それに、ある程度は引き籠って生活できるはず。



この家から、離れなければ行けない緊急時のことも考えて、車には最低限の物資を残して、あとは家の中に運んだ。

何往復もしたら、身体が疲れて息が荒くなった。特に腕、腰、足の疲労がヤバイ。毎日こんな運ぶ作業していたらムキムキになるわ。




運び終わったので、家の中に入り銃を確認する。自衛隊のトラックから回収してきた銃は、89式小銃3丁のみで、他には見当たらなかった。

自衛隊員が、トラックを離れるときに回収していったのだろう。

しかも3丁の内、1丁は機関部が壊れているっぽい。使えるのは2丁だな。

5.56の弾薬は約450発前後ある。

マガジンは17個あり、全て30連マガジンだ。弾が入っていないマガジンもある。


7.62の1120発入り弾薬箱を1ケース回収した。とてつもなく重いので車に入れっぱなしだ。

パンツァーファウスト3を1基と木製のケースに入った弾薬2発。 

M26手榴弾が4個に銃剣が3本。


その他88式鉄帽2型が1個、回収したが血がついている。見た感じ、損傷は無さそうなので、綺麗にしてから使うことにする。

救急品袋が3個あるがどれも使いかけだ。しかし、無いよりはいいだろう。



リグが回収出来なかったので、マガジンとマガジンをビニールテープで固定して、ジャングルスタイルで携行する。89式の命中精度が落ち、重量が増加するが、リグが無いので妥協する。


本当は、暗視装置や拳銃が欲しかったが落ちてなかった。まぁ89式が、手に入っただけでも俺は幸運だろう。


銃のメンテナンスをしようと思ったが、89式を分解して、クリーニングできる自信が無いので、グリップやストックなどを布で拭き、血や垢汚れを落とす。やらないよりはいいはずだ。





さて、荷物も運び終わったし、銃も確認し終わった。奈那のほうは、どこまで進んでいるか、少し見てくるか。


俺は、玄関ドアを開けて、1階のリビングまで歩く。


ん?いない。


1階の全ての部屋を見るが、いなかったので2階行く。


いない。

 


奈那がいないことに気づいた



へぇあいつ逃げたか。


しかし、車庫を見ると自動車は2台停まっているので、徒歩で逃げたんだろう。


まぁいい。

逃げたければ、逃げればいい。

逃げる場所があればな。


俺は奈那を追わない。

それは何故か、追う必要がないからだ。もともと、はじめの内は1人でやっていく予定だったので、まぁいいかという感じだな。


...でも、俺は少しだけ怒っている。


帰ってきたらお仕置きだ。








俺は夕食を取っていると、外から助けを求める声が聞こえた。

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