第一話「この物語のぷろろーぐ的なやつ」
「す、好きです。あたしと付き合ってくれませんか……」
現状を説明しよう。ボクは今告白されている。
そして目の前にはクラスメイトの女の子。
それも学年でもトップクラスの女の子が顔を真っ赤にして返事を待っている。
ん?何がトップクラスかって?
そりゃ、【ヤンキーっぷり】だよ!
全校でもトップクラスのヤンキー女さんが、ボクに告白している!?
メガネが本体の顔面。中肉中背。勉強普通。運動ちょっと苦手。しかもオタク!
そんなボクに告白してるじゃないですか!?
ボクが女の子に免疫がなく、騙され易いっていってもいくらなんでもわかるよ!
これ!【ウソ告白】だなって!
・・・とうとうボクに白羽の矢が立ってしまったのか。そうか。
これに対し、「OK。僕も君の事が好きだったんだ。愛してるよベイビー」
などと言えばキモイだのオタクキモイだの、キモイオタクだの散々言われるのだろう。
これは非常にまずい。
ボクの平和な学園生活が冷蔵庫を閉めるときよりも大きな大破音を立てながら崩壊する…。
とりあえず謝ろう。そして逃げよう。うん。そうしよう。
「ご、ごめんなさい!!許してください!!」
およそ90°くらいに腰を曲げ頭をさげた。
正直マジびびってた。なんでもするとは言ってない。
「そうか。そうだよな。分かった。ごめん」
そういってヤンキーちゃんは走ってその場を走りさっていった。
「なんだったんだ。。。」
ボクは呆然とつぶやいていた。
唐突だか、これがこの物語のプロローグである。