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ヤニ好き皆仲間

これは神様の気まぐれで目を付けられたオジサンがその神様と一緒に生活し煙草を吸う物語

天内膳あまないぜん (38歳)男性 定職に就かず、就職しては辞めて転職を繰り返してる躁鬱持ちのヤニカス 吸ってる煙草はラッキーストライク、ハイライトの2銘柄仕事帰りに気まぐれで立ち寄った近所の神社の喫煙所ででたばこを吸ったところ、何気ない一言からヤガラ様に目を付けられ、取り憑かれる。

ヤガラ様 (年齢不詳)とある寂れた神社で祀られている元祟り神 性別は自由

好みの煙草はスイカ味や甘いタバコ

例 Peelのスイカ味 ブラックジャック アークロイヤル ブラックデビル


膳「はぁぁ~~~~っ、今日もつっかれたぁ、、」

自分の車を車庫に入れコキコキと首を鳴らすアロハシャツ姿の男、彼の名は天内膳あまない ぜん

彼は・・・

膳「た~~~~ばこ吸いてぇぇぇぇぇ~~~」

ヤニカスである

膳「路上だけど家目の前だからいいよね~~?たばこ吸っても」

※いけません絶対ダメです

くたびれたアロハシャツの胸ポケットから愛用のジッポライターを取り出しラッキーストライクを一本口に咥えて火を付けようとする。途端にゴウッと風が吹く

膳「んぁ!?」

軽く咥えていたせいで煙草が風に飛ばされ道の向こうに行く

膳「貴重なヤニ!!」

大慌てで後を追う膳、その先には公民館と神社があり風に乗って飛ばされた煙草の一本が、吸い殻入れの足に引っかかっている。大慌てでその煙草を拾い上げる膳、

膳「っと!捕まえた!!このぅ!貴重なヤニちゃんめ!逃がさんぞ!?」

転がった煙草を捕まえて独り言を言う、そして吸殻入れを見る

膳「はて?いつの間にこんなものが、ま、何にせよヤニヤニ♪」

拾った煙草に火を付け息を吸い込む

膳「ぶあああぁぁ~~~~~うめ~~~~~~ぇ」

吐いた煙が風に乗り神社の方角へと流れる

膳「ああ~~~??神様も煙草吸いたいんかぁ~~??」

立て続けに大量に煙を吐く。するとそのたびに風が吹き煙が神社の方へと流れる。不思議だ

膳「ま、たまたまだろ、大体神様なんてのが居たら俺は仕事に困ってねーしなぁ」

ぶはぁ~と最後の一吐きで口の中の煙を吐き出ししっかり煙草をもみ消す

膳「ま、神様がもしいたら煙草くらい奢ってやるよ。良かったら俺の部屋に来なー」

バイバイと神社の方へ手を振りそそくさと帰る

膳「ただいまぁーーー」

ガチャリと玄関のカギを開け一人挨拶をする。

膳「ま、だーれもいないんですけどね」

親父は酒の飲みすぎが祟って二年前に死んだ。お袋も難病とやらで親父が死ぬ一年前に逝った

だから俺は独身

膳「一人身最高~」

服を脱ぎ捨て洗濯機に放り込み、シャワーを浴びる

膳「ふう、さっぱり、洗濯物は溜まったら洗うか」

少し機嫌よく髪をタオルで拭き、適当に体も拭く

下着を付け、短いタオルを首に巻きながら台所の電気を付ける。無造作に冷蔵庫を開け中に冷やしてあった麦飯をレンジで十秒温め、その間に鯖缶を開ける

チン!とレンジから気持ちのいい音が鳴る

鯖缶の汁をドバドバと麦飯の上からかけ頂きますと手を合わせガツガツとかき込む

膳「ごちそうさまでした」

パァン!と手を合わせる。鯖缶の身は明日の朝食おう

食器を洗い、米をとぎ、麦と水を入れタイマーを掛ける

膳「明日も美味しく炊けてますように」

全部目分量なので毎回祈る

コップに水を汲み薬の封を開ける。

膳「・・いざ!」

ザラザラと抗うつ薬を口に入れ間髪入れずに水で流し込む

ゴクンと喉がなる。苦味は今回なかった

膳「よっし、さて・・煙草タバコ~~~~」

二階の自分の部屋に向かう。少し散らかってるが俺の楽園だ

ガチャリと部屋のドアを開ける。目に光が入る

膳「は?」

部屋の電気つけっぱなしで仕事にいったっけか?と思いながら部屋に入り光源を見る

?「ふぅーーーー」

なんか光ってる人がいる。溜息?ついてるのか?

膳「どちら様?・・いやいや、え、抗うつ薬の副作用かこれ?」

目をこする。手をつまむ。痛い、けど目の前の光ってる人が消えない

?「?おう、帰ったか膳、お前さんの言葉に甘えて先に吸わせてもらってるよ」

眩しく光る何かは俺のソファーに深く腰掛け煙草をふかしている・・・まて、、まて、、たばこ????

膳「おおお、俺のた、たば、たばこちゃああああああぁん!!!????」

もう目の前の光るモノ?なんかどうでもよかった、電気を付け、煙草に駆け寄るたばこ!!俺のたばこ!!

膳「しかも廃盤になったコレクションのポールモール・・・」

空き箱になったポールモールを両手で大事に持って抱き寄せる。嗚呼スマン次元・・君の愛煙したたばこ・・守れなかった・・

?「廃・・・盤・・・?なんだ?その煙草そんなに吸いたかったのか?」

光る誰かが不思議そうに言う

膳「あのねぇ!?廃盤ってのはもう生産してないの!!買えないの!!吸えないの!!」

もう相手が何なのか知ったこっちゃねぇ、この悲しみどうしてくれようか

?「そ、それはスマン、まだ一本あるが・・吸うか?」

申し訳なさそうにおずおずと一本差し出す

膳「吸うます・・・で、あんた誰・・」

差し出された煙草をめそめそと泣きながら咥えるとその何かが火を付けてくれた。嗚呼さらば次元

ふーーーーっと煙を吐く。嗚呼・・うめぇ

ヤガラ「申し遅れた、ワシはヤガラ様じゃ、ホレ、おぬしが さっき煙草を吸ってた公民館の先の神社の主じゃよ」

ヤガラ様と名乗った人物は自己紹介をすると丁寧にお辞儀してくれた。いい人?かも知んない、煙草くれたし・・俺のだけど!!!!

膳「俺は膳、天内膳あまない ぜん、ほんで?なんでそのヤガラ様が俺の部屋でコレクションのタバコスパスパ吸ってたんすかね」

ベソをかき煙草の煙を吐きながらとりあえず床に・・は座るとこないのでベットに座る

ヤガラ「何故とは、お主が来いと招いてくれたんじゃないか」

少々不満気味にゆびを指された。あと眩しいからそろそろ発光止めてほしい

膳「まさか本当に来るとは思わんやん!!!てか神様!?神様が招かれたからって勝手に煙草吸い始めるかフツーー!?

ヤガラ「お主が下でちんたらしとったからだろうが!!結構待ったんだぞ!?」

売り言葉に買い言葉で喧嘩になりそうになる

膳「飯食ってたの!!風呂入ってたの!!躁うつ病直すにゃ欠かせないの!!あといつまでもピカピカ眩しいわ!!!」

ガーーーッと歯をむき出しにして言い返す

ヤガラ「む、それはスマン、申し訳なかった」

予想に反してシュンとなるヤガラ様。光も収まる。なんだ、物分かりええやん

膳「あーーもーーとりあえずわかった。わかったから次から煙草吸いたいときは言ってくれ、吸っていい奴渡すから」

頭をガシガシしながら言う。色々信じられんがとりあえず煙草美味しいから細かいことはいいや

膳「で?]

ふぅーーーー、と煙を吐き出しながらヤガラ様とやらに質問する

ヤガラ「?」

首をかしげるヤガラ様

膳「あんた・・女だったのか・・」

紫のボブ?っていう髪型に赤い三白眼、白い着物に背中に注連縄しょってる姿、そして何よりデカい胸

ヤガラ「なんだ、主にはそう見えるのか」

不思議そうにその場でクルリと一回転する着物がふわりと空気を孕む

膳「しっかり履いてらっしゃる」

少し残念、こういう時は履いてないがテンプレだろうに

ヤガラ「無論!しっかり履いておるぞ」

ふぅーーーー、と煙草の煙を吐き出しながらヤガラ様が自信満々に答える・・・ん?煙?

ヤガラ様が吸っている煙草に目をやるそこには浮いている箱があり名前がこうあったSHINSEIと

膳「と・・とっつぁぁああああああん!!!???」

ヤガラ「む?今度は男性に見えているのか?随分とお主精神が不安定じゃの」

悪びれもなく煙草を咥え息を吸うヤガラ様、煙草の先がチリチリと音を立て短くなっていく

膳「ちっっがぁああああう!!!!それ!!そ!!!れ!!!!」

狂わんばかりに宙に浮いている煙草の箱を指さす俺、嗚呼次元だけじゃなくとっつあんまでも・・・

ヤガラ「・・まさか・・これも?」

ピシリと固まるヤガラ様

膳「廃盤デス・・・」

終った・・・おれの宝物・・

ヤガラ「ま、まあそう落ち込むでない・・そうだ!本来いかんことだが少し助言をしよう!!」

あわあわと膳を慰めようとしながらヤガラ様が言い出す

膳「助言?」

しょーーんぼりしながらもう半分もないSHINSEIに火を付ける膳

ヤガラ「お主!!明日友人と遊びに行くとき必ず水を一本買え!!いいか?必ずだぞ」

ズピシ!!と効果音が付きそうな勢いで指をさされた。水ね

膳「・・それだけ?」

フ―ッと煙を吐きながら善が言う

ヤガラ「うむ、それ以上は言えん、だがその通りにすればよい」

新しいSHINSEIの一本を慣れた手つきで取り出し、咥えて指先にぽっと火を灯すヤガラ様、便利ねソレ

お互い煙草に火を付け息を吸い、長く、長く煙を吐く

二人「ううんまぁぁぁい~~~」

膳「なんだなんだ、ヤガラ様とやら、あんた随分人間臭いな」

膳がベットに手を付きヤガラ様にニヤリと笑いかける

ヤガラ「おうよ、人間に散々好き勝手に崇められ続けてきたからのぅ、そりゃ人間臭くもなるわい」

ソファーにうなだれかかりケケケッと笑うヤガラ様

膳「違いない・・んで?なんで俺の誘い受けたの?」

素朴な疑問を投げかける。火が出せるなら煙草も出せるんじゃ、と思ったからだ

ヤガラ「たーばこが吸いたかったんじゃあぁぁ~~氏子も神主もまともに来ぬからの、お供えもんなんぞ食えんし、正月の酒だけが楽しみだったのー」

ぶふぁーと盛大に上を向いて煙を吐き出すヤガラ様

膳「そりゃ随分と・・難儀なこって」

負けずにぶふぉーと煙を吐き出す膳

ヤガラ「じゃろぉ?しかも50年くらい前から煙草の奉納が無くなってのぅ・・強制禁煙じゃ」

口から煙を立ち昇らせたままやさぐれた目つきで話すヤガラ様

膳「強制禁煙とかやだわー、俺なら祟るね」

同じく煙を立ち昇らせながら答える膳

ヤガラ「無論祟ったわい」

膳「祟ったの」

ソファーから起き上がり懐かしむように煙草を吸いながら話を続ける

ヤガラ「だがな、人間は皆恐れるばかりで何に怒っているのか神主にも氏子にも伝わらんかった」

少し悲しそうに最後まで吸った吸殻を灰皿でもみ消す

膳「まさか煙草の奉納が無くなったから祟ったとは思わんよなぁ」

膳が新しいタバコをヤガラ様に一本渡す。カキン・・シュボッと心地よいジッポライターの音が響く

ヤガラ「ひたすら拝み屋を筆頭に、お静まり下さい!お静まり下さい!って言われたのう、何がお静まり下さい!じゃ、煙草よこせって話じゃったよ」

当時の人間の真似事だろう。若干子馬鹿にした身振り手振りでその拝み屋とやらの真似をした

膳「なはははは!そりゃ相手は神様だからなぁ、こんだけ話が出来ていれば誤解もないんだが、まあそれができないからひたすら拝むしかないのか」

納得したように吸殻を灰皿でもみ消す膳、今度はヤガラ様が新しいタバコの封を開けようとして・・・止まった

ヤガラ「・・これは大丈夫なやつよな?」

膳の顔を見ながらヤガラ様が確認する

膳「うん、そこにあるんは全部大丈夫」

膳が指で輪っかを作る

ヤガラ「また泣き叫ばれては敵わんからの、大丈夫ならいいんじゃ」

ペリペリと包装紙を剝がしていくヤガラ様、やっぱり妙に手馴れている

膳「なあ、なんでそんな手慣れてんの?」

堪らず膳が質問する

ヤガラ「時々、ホレ、こうみんかん?のとこに吸いに来とる奴から何回か失敬してたからの、覚えた」

覚えたって・・それ窃盗じゃねーか、あ、神様だからいいのか

自己完結する膳、そこにヤガラ様が煙草を差し出す

ヤガラ「ホレ」

膳「あんがと」

ぱくりと咥える膳そこに火の灯った人差し指がゆっくりと差し出される。だから便利だなソレ

ジジジ・・と火が付く音と共に軽く吸い込んで煙を吐く・・ああ~~、やっぱたばこうっま

膳「これからどうすんの?」

膳が煙を吐き出しながら質問する

ヤガラ「どーしよーかのーーー」

ぶふぁーと盛大に煙を吐き出しながらソファーにもたれかかるヤガラ様

膳「予定無いならしばらく俺の部屋来ていいよ」

フ―と煙を吐きながら膳が言う

ヤガラ「いいのかえー?」

ぐるりと首を動かし膳を見るヤガラ様

膳「いいよいいよ、どーせ一人身だし、煙草仲間は大歓迎」

ヤガラ「そんならお言葉に甘えるかのー」

煙をくゆらせながらヤガラ様が答える

膳「よーし」

ベットに付いていた両手を使い伸びをして膳が煙草をもみ消し、包装された薬と水を取り出す

ヤガラ「何じゃソレ」

膳「睡眠薬って言ってな、コレないと寝れないんだよ俺」

包装を破り中の錠剤を口に放り込み水で流し込む膳

ヤガラ「人間とは難儀じゃのー」

天井を見ながら煙を吐くヤガラ様

膳「煙草の火はちゃんと消して、そこにある蓋かぶせてくれよー、俺は寝る」

ゴロリと横になる膳

ヤガラ「任された~」

やる気のない返事を背中に受け、膳は目を閉じて眠るのだった










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