第84話 総力戦15 色欲大司教
異質な空気を出すこの女と対峙する俺たち…。だがこいつは色欲大司教だ。俺らの常識も言動からして通用する可能性はほぼゼロに近い。
それに…2人が放った斬撃もこいつは神気を使わずに再生をしてきた…。攻撃というものが果たして意味を為すのかさえ怪しい…。
仁「再生にも限度はあるはずだ。そう何度もできるとは思えんな」
溟莉「なら試してはいかが?何度でも斬られてあげるわ」
翠花「お言葉に甘えて!」
翠花姉が刀を横なぎ一閃。あの女の体は腰で両断されていた。
だが…
「ズズズズ…」
溟莉「ね?意味はないでしょう?」
嵐紗「『裂駆音逸突』
嵐紗さんが持っている槍で女の顔を貫こうとするが…
溟莉「乙女の顔を傷つけるのね。それは見過ごせないわ。『無敵』」
嵐紗さんが放つ高速の槍を…顔面で受け止めた…!?
嵐紗「あんた…それはチートでしょ…」
溟莉「いいえ?これはチートではないわ。れっきとした能力。それをチートだなんて。心外だわ」
仁「腕や腰で切断しても再生し…能力を駆使すれば嵐紗の攻撃すらも受け止める…」
だが…果たして本当に無敵には条件がないのか?それなら常時発動でもいいはず…。だが2人の斬撃を食らった時には赤い血が流れていた。つまりその時点では発動していないわけだ。つまり、無敵には発動条件があると仮定してもいいだろう。
再生に関してもそうだ。無敵もあり、再生もあってはいくらなんでもおかしい。能力がある世界とは言えど、人間という範疇に収まる次元のはずなんだ。朱雀を能力として持ち、再生を効果として持っている俺でさえ、朱雀に明確に死ぬときはあると言われているんだ。大司教であっても不老であっても不死ではないはずだ。その条件をここにいる誰かが見破る必要がある。
問題なのがこいつがその条件に該当する行動、もしくは変化を俺たちが感じたり、見ることができなければ詰みだ。いくらなんでもあいつの体の内側で起きていることを見ることはできない。透視とかそんなのがあればあ不可能ではないが、今の俺たちの果たしてそれができる人間がいるのか。だからまずは条件を知らなければだ。
真「それをしないと勝てないんだろうな…」
溟莉「あら坊や。なにかわかったのかしら?」
真「無敵にも、再生にも条件があるはずだ」
俺がそう言うと、女が目を見開いたように見えた…。
溟莉「へ、へえ?どうしてそう思ったのかしら?」
真「ゲームでもからくりを知れば勝つことが出来るボスなんてざらにいる。無敵や再生が無条件でできていいわけがない。それに…その額の汗がいい証拠だ」
溟莉「順番を変えるわ。坊やからよ」
女が俺に向かってえぐいスピードで突撃してきた。
真「いでよ!!『三種の神器』!!」
俺の左腕に八咫鏡が、右腕には天叢雲が、首元に八尺瓊勾玉が出る。そして突撃してきた女は俺の左腕に向けて槍を放つ。
だが俺の左腕には八咫鏡がある。盾は攻撃を受け止める。がっちりとな。
溟莉「堅いわね」
真「そりゃあ」
溟莉「でもそれで終わりと思ってはいけないわ。忘れているんじゃないの?この世界は誰が展開しているのかを」
そんなのわかってるさ。
真「あんただろ?それくらいわかってるさ」
溟莉「ならば覚えておくといいわ。『覇天の我界』には…」
真「固有の能力がある。だろ?」
それを聞いた女が槍をもう一度突き刺そうと構える…。
溟莉「『堕欲赤聖波紋』」
強烈な突きが俺の左手のガードを超えてきた…。ダメージはない。だが…衝撃は十分に伝わっている…。体が衝撃で痺れている…。俺は吹き飛ばされた…。
溟莉「なるほどね。神気量を無視しての防御。でもそれにも限界はあるはずよ。そう何度も受け止めていたら盾は壊れなくとも坊やが先に壊れるわね?」
女がそう言っている間にも嵐紗さんと翠帝が攻撃を仕掛けてくれている。
嵐紗「『音砲・神』」
仁「医星大切断』」
嵐紗さんが放つ攻撃は女の耳元に届き、翠帝が放つ斬撃によって袈裟斬りとなる。
溟莉「それが…ゴフ…ん?」
女が血を口から吐いているのが見えた。
仁「耳に強烈な音が入ると脳にダメージがいく。脳の損傷が形となって出たな」
溟莉「医学もできるのね。あなた」
嵐紗「音による攻撃で人体の損傷となる位置は覚えている。耳なんて一番でしょ」
その時、女がそれぞれの手で2人に向けて攻撃を放とうとしている…。
溟莉「『宝災私我』」
嵐紗「またあれか…」
その時、女の背後から現れる影があった。
翠花「はああああ!!」
一太刀で女の両腕を斬る翠花姉の姿だった。
溟莉「…」
翠花「させない…」
溟莉「もう手遅れよ」
斬られてもなお両腕を動かし、定めた標的は…最も近くにいる翠花姉…。
両腕が再生し…赤い血が入り混じった宝の山を翠花姉に集中的に浴びせている…。
翠花「ぐ…ゴホ!」
濁流にのみ込まれる翠花姉…だが今の俺では助けることが出来ない…。
仁「言ったはずだ。未来の希望は殺させやしないと。『ヘルメス』」
翠帝が…目にもとまらぬスピードで翠花姉を連れて濁流から抜け出した…。そんなに速かったのか?あの人…。結構意外。
仁「お返しだ。『腸轟』」
その瞬間…女の腹が爆発した…。
溟莉「ぐ…なにを…した!!」
仁「大腸と小腸を爆発させた。なあに、俺の爆破寸前の腸と健康なお前の腸を交換しただけだ。別にいいだろう?」
溟莉「入れ替えか…!」
仁「ああ。気をつけろよ?」
そう言うと目にもとまらぬスピードで近づく翠帝。女の左足に向けて手を伸ばす…。
溟莉「無敵を忘れたのかしら…!?」
仁「『逆血轟』」
伸ばした手に触れられた女の足。それがなんと…爆発したのだ…。
溟莉「ぐ…!!な…なぜ…無敵はやったはず…!」
仁「俺がやったのは攻撃ではない。治療だ」
溟莉「ならなぜ私の足が吹き飛んで…」
仁「簡単だ。人体には血流というものが存在する。障害がなければ一定の流れがな」
翠花「もしかして…血の逆流を引き起こしての衝突を…」
仁「よくわかっているじゃないか。そうだ。順流と逆流を身体の中で衝突させた。俺の力で急加速した血流同士が衝突すれば血管は破れ、足は弾け飛んだということだ。これが意味することはなにか…わかるよな?」
そう言いながら怪しげに笑う翠帝。
溟莉「無敵を突破する方法を見つけたとでも?」
仁「そうは言わない。現にお前はすでに再生をしている。だが…おかしいな。さきほどよりもスピードが遅いようだが…?」
溟莉「…」
仁「いやあ。まさか刺さるとは思ってもみなかった」
そう言う翠帝が手に持つのは…注射。だが本来あるはずの液体がその中にはなかった。
溟莉「注射…?」
仁「ああ。能力者の中には再生能力を持ち、そのまま運ばれてくる患者がいる。患部の手術をしたいのに再生が邪魔をして手術ができないことがある。それ用の薬だ」
溟莉「再生妨害…!」
仁「タイムリミットはあるがな。だが俺の技量ならそれまでにオペをすることが可能だ」
溟莉「面倒なものを持ち合わせているものね…」
仁「医療従事者を舐めるな。命を救うこともでき、お前のように意図的な治療による攻撃も可能だ。そして人間の急所をいくらでも知っている。そんな人間が戦闘をするとなればどうなる?」
溟莉「ふ…全く面倒な奴らだわ。やはりこの世界は窮屈しない」
そう言いながら、笑いながら槍を地面に突き刺す女…。
溟莉「手加減をしてあげていたけど、その必要もなさそう」
女が…俺では感知できないレベルの神気を解放した…!それと同時…この世界も紫色に変わった…。
溟莉「楽しいわ。今までで出会ったことのない人間ばかり。400年前を思い出すわ。当時の虹帝が本気で私を殺そうとしてきたんだもの。それに近しいこの感覚、高揚する気持ちは何にも代えがたい…!たまらなくゾクゾクする…これをあなたも味わいなさい。アスモデウス」
その言葉と同時…紫色の地面から生える巨大な腕…それは地面を突き破り…そして…悪魔であろう、やばそうなやつが姿を現した…。
その顔は…なんと…
翠花「閃邪と…同じ顔…」
真「どういう…ことだ…」
溟莉「やはり愛しの旦那の顔を模すあなたは流石だわ。永久にこの思いが絶えることはない」
閃邪の顔を模す悪魔…そいつがなんと…槍を構え始める…しかも構えているのは…俺に向けてだ…。
真「『不壊の誓い』と『八咫鏡』!!」
槍を構える悪魔が…俺に向けて槍を投擲してきた…。
投擲した槍を俺は真正面から受け止めた…。だが衝撃が体に行き渡り、体がすでに悲鳴をあげている…。
「ほお。耐えるか。小僧」
悪魔が俺に話しかけてきた…。だが返す余裕なんてない…。呼吸を常にしていないと死ぬ。神気を呼吸で回復しているから現状を維持できているんだ。会話なんかしようものならすぐにでも死んでしまう。
「困ったな。我至高の槍を耐えてくるとは。『邪気』全開をした我の槍でも貫けぬか。槍から邪気を吸収していたが…その槍が小僧と対峙しているとなると…どうすることもできんな」
あいつの言葉からわかるのは…この状況はいいのかもしれない。俺がこの槍による刺突をずっと耐えていればあの悪魔はどうすることもできない。まあ俺もどうすることもできないが、俺一人であの悪魔を凌げるのなら割に合うだろう。
翠花「真くん!」
そうだよな、翠花姉…この状況を見たら助けたくなるよな。でも今の俺ははっきり言ってこの状況が変わることの方がまずい。俺だから何とかなっている可能性があるんだ。呼吸で神気を回復できている俺だから。翠花姉にも治癒で回復できるんだろうが、この槍を凌ぎながらの回復は厳しいと思う。だからこそ、今の俺にしかできないことなんだ。
俺は翠花姉にこう言った。
真「俺がなんとかする!」
俺がそう言うと…呼吸ができずに神気を回復できないその間、槍が俺の体を押す…。
真「3人で何とか頑張って!!」
それでも言いたかった。はっきり言って神気が少ない今の俺ではどうにかなる次元ではない。あの女の神気量がおかしいせいで感知すらできない今の俺では、戦闘になるかさえも怪しい。ならば俺なんかよりも圧倒的に神気量が多い翠花姉に任せた方がいい。
翠花「でも…」
なんでこういう時だけは判断が遅いんだ。普段はめっちゃ行動が速いのに…。
真「皇の命令だ!!あの女をなんとかするんだ!!ここは俺がなんとかする!!」
それを聞いて、翠花姉は我に返ったように踵を返し、俺の元から去った。
ごめん。翠花姉。こういうやり方しかできなくて。さっき教えてくれた「皇の命令」に従うってのをこんな形でしか使えない俺を恨んでくれ。でも大丈夫。絶対にこの悪魔だけは押さえるから…!
溟莉はアスモデウスのことを軽蔑視していた。
溟莉「アスモデウスは何をしているのかしら。あんな坊や一人に苦戦をするなんて。でもそれもいいわ。想定外が起こることも戦闘の醍醐味の一つよね。そうは思わない?」
嵐紗「イレギュラーが醍醐味とは思えないけどね。真くんの負担を考えても…早く終わらせないと」
溟莉「それを許すかって話よ。それにあなたたちに私を倒せる神気はないわよね?どうするつもりかしら?」
溟莉が巨大な建物を何本も地面から生やす…。高層マンション、ビル、一軒家などが周辺を埋め尽くす…。
溟莉「私が堕ちたのもこんな場所だったわ。あなたたちにも是非」
嵐紗「結構」
近くにいる仁が嵐紗に向けて何かを投げる。
仁「嵐紗!それを使って神気を回復しろ!俺の治癒の効果が乗った薬だ!俺の神気がそのままお前の神気量に加算される!大技でも神気が回復するため連発できる!」
それは薬だった。それを嵐紗は飲み込む。すると、先ほどよりも断然多くの神気を取り込むことが出来ている。
嵐紗「へえ、これはすごいや。どこまでもいけそう」
溟莉「ドーピングは体に良くないわよ?」
嵐紗はすでに移動し、持っている槍で溟莉に向けて突きを放つ。
嵐紗「忠告ありがとう。でも一番頼れる医者の言葉だし信じるよ。私は」
星の力を再び体に宿し、溟莉に向かって突撃する嵐紗。だが溟莉はビルを宙に浮かせ、それを嵐紗に放つ。だがビルを貫通する一撃を放ち、ビルを壊す嵐紗。そして星の力をガトリング砲のように連射する。
溟莉「ふふ。早いわね」
地面から超巨大なビルを生やす溟莉。体勢が崩れるが、それでも継続して放つ。
亜空間から飛び出す巨大なビル。それは全て嵐紗に向けて放たれている。
嵐紗{全方向からの攻撃か。でも…私ならできる…!}
「『天輪太鼓』」
亜空間からの攻撃を全て槍ではじく。ビルは全て爆散し、ガラス片の一部が突き刺さるが、それでも嵐紗は止まらない。
ビルを2つ用い挟もうとするが、それも今の嵐紗のスピードでは意味を為さない。そしてそのスピードのまま溟莉に向けて突きを放つ嵐紗。
嵐紗「『裂駆音逸突』」
突きは溟莉の腹を完全に貫く。
溟莉「再生するのよ?それも意味を為さないってのが理解できていないわけ?」
嵐紗「そうだね。だから本命はそれではない」
溟莉「なに__」
溟莉の背後から…刀を上段に振り下ろす影。それは…
翠花「『医星大切断』」
背中をまっすぐに切る翠花だった。翠花の斬撃は溟莉の神気を削っていた。
溟莉「どんな芸当よ…背中を斬っただけじゃ…」
翠花「さっき学んだからね。できることはしてかないと」
だが…斬った背中から飛び出る何かがあった…。
それは嵐紗と翠花の両方に届いていた…。
溟莉「私だけ傷つくというのは不公平だわ。あなたたちも負傷をしなさい。『黎閃』」
それは真の右目を傷つけた斬撃だった。それはなんと…
嵐紗「まずった…」
嵐紗の…首筋を通っていた…。出血が止まらない…。
溟莉「これはラッキーだわ。太いのもいったかもね」
嵐紗「く…」
翠花「まずい…!首には太い血管が…」
溟莉「覚えているかしら?あの坊やの右目を斬った斬撃。それをあなたは首に受けたのよ。効果は…なんだったかしら?」
溟莉が怪しく笑う…。
嵐紗「この世界を脱しても…傷は治らない…だろ?」
溟莉「ええ。治癒は不可能。ここにいる最高峰のお医者様でも治すことは不可能な斬撃をあなたは首元に、太い血管に受けた。つまり…」
「あなたは出血多量で死ぬ。どう頑張ったってね」
嵐紗の顔が…氷のように固まる…。
溟莉「どれだけ強い人間でも関係ないわ。人体の急所を私の世界に取り込んで斬ってしまえばそれだけでおしまい。あなたは死ぬのよ!私の手によってね!!」
嵐紗{私…死ぬの?これからもっとやりたいことあったのに…やっと…素直になれる子を見つけたのに…}
溟莉「それだけの才能を持つあなたが死ぬことが…ここまで喜ばしいことだとは思わなかったわ!でもそれも運命。受け入れるといいわ!」
そう言っている間にも、嵐紗の首からは大量に血が溢れ出る…。
翠花「うわああああ!!」
翠花が溟莉に向けて刀を振るう…。
翠花「戻せ!!嵐紗さんがこんなので死んでいい理由になるわけが!!」
だが…溟莉は翠花の顔を鷲掴みし、地面に叩き伏せた…。
翠花「く!!」
溟莉「目障りなこの子は置いておくとして…さ、あなたはどうするのかしら?逃れられぬ死を目の前にして」
嵐紗「…」
その空間に仁もたどり着く…そして…悟る。
仁「嵐紗…」
もう気づいていた。仁も、翠花も、そして傷を受けた嵐紗自身も。
嵐紗が死ぬということを。
嵐紗「はは、まじか。私死ぬんだ。こんなので」
翠花「嵐紗さん…」
嵐紗が目を閉じる…。
嵐紗{もう逃れられない運命なのか。死って。案外近くにあったんだ。真くんに思いを伝えたかったけど…それも叶わないかもな。真くんはあの悪魔を抑えるために今もなお頑張ってくれている。そんな子に思いを伝えてもな~。だめだよね。お姉さんとして。でも…苦しい思いをしてる真くんを楽にしてあげたいな。ごめん仁君。めっちゃ神気もらうね}
嵐紗が目を開き、手に持つ槍に神気を纏わせる…。
仁「嵐紗!?な…なにを…」
嵐紗「…」
翠花「あれだけの神気を…」
神気を纏わせた槍を遥か彼方に向けて放つ嵐紗。その槍は…
「グサ…」
「あ…な…なんだ…これ…」
真と対峙していたアスモデウスの心臓を突き刺していた…。それと同時…
「パキン!!」
紫色に広がる世界に…ひびが入る…。そのひびは一気に広がり、世界を壊した…。
真「な…なにが…」
壊れた世界を見て…元の世界が広がる光景を見て溟莉は驚いた顔をしていた…。
溟莉「この距離から…そんな芸当ができるなんて…!」
嵐紗「これで真くんは楽になった。でも世界が壊れたことで神気量は私らでも少しは対抗できるレベルになった。でもこれでもあんたには届かない。ならどうすればいいか…簡単だよ。神気を増やせばいい」
そう言った時…近づく人間の姿があった。
真「嵐紗さん!!」
そう、俺だった。だが…嵐紗さんの雰囲気が…なんだか違う…。
嵐紗{できることなら…君の目の前ではやりたくなかったんだけどな}
仁「ま…まさか…嵐紗…お前!!」
嵐紗「ごめん、仁君、翠花ちゃん。そして…真くん」
何を…何を言っているんだ?まるで今からでも死ぬかのような言い方じゃないか…。
真「嵐紗さん!!」
嵐紗「真くん!!大好きだよ!!」
嵐紗さんは…俺に向けて…笑顔を向けてくれた。
その直後に…嵐紗さんの身に…未だかつてないほどの神気が…纏われた…。それは…嵐紗さんが纏うことが出来る神気を遥かに凌駕する神気量…。
嵐紗が神気を纏うと同時…俺たちは吹き飛ばされた…。
真「うわああああ!!」
翠花「く!!!」
仁「ち…」
吹き飛ばされた先で…俺は嵐紗さんを見た…だが…もうそこにいるのは…さっきのような雰囲気の嵐紗はいなかった…。そこにいるのは…嵐紗を模す何か…でしかなかった…。
目は白色に輝き…首から流れていた血も止まり…一体…何が起きて…。
仁「嵐紗…」
翠花「仁さん…あれって…あの状態って…」
仁「ああ…『神気暴走状態』だ…」
真「神気暴走…嵐紗さん…!」
天を見上げる嵐紗さん…その先にいるのは…あの女だ…。
そして…槍を構える嵐紗さん…。神気暴走状態となった嵐紗さんは…一体どうなってしまうんだろうか…。




