プロローグ
沖縄の青い空と海、豊かな自然
そして、長い歴史が息づくこの島で、七人の若者たちは、それぞれの未来を探していた。
十八歳という年齢。
子供から大人へ変わっていく中で、誰もが夢をもち、誰にも言えない悩みを抱え、そして、誰かを好きになる。
主人公・淳二は、自分の本当に進みたい道が見つからず、将来への不安を抱えていた。
ひかりは、いつも周囲を明るくする少女。
しかし、その笑顔の奥には、誰にも打ち明けられない苦悩があった。
城間克利は、自分の居場所と未来を探し続けている。
島袋真弘は、家族の責任と自分自身の夢との間で、葛藤していた。
知念颯斗は、ひかりへの想いを胸にひめながら、彼女の幸せを願っていた。
上原美海は、気の強さの裏に人一倍周囲や家族に気を使っている。彼女の夢は県外に出て、自分の夢をかなえる事なのだが、故郷の糸満を嫌っているわけでもない。島を離れ、夢を追うのは故郷を捨てる事なのかという葛藤を抱えている。
そして、七人目の若者、高橋光希、彼女もまた、自分だけの夢と悩み、そして、誰にも言えない恋を抱えていた。
七人の人生はそれぞれ違う。
夢も違う、悩みも違う、好きになる相手も違う、時には同じ人を好きになる。事もある。
時には、夢を追う事で、大切な人を傷つけてしまう。
「自分の幸せ」と「誰かの幸せ」。
そのどちらを選べばいいのか分からず、
彼らは何度も迷い、すれ違い、傷ついていく。
それでも、糸満の海や島の人々、家族、仲間との出会いを通して、
七人は少しずつ気づき始める。
悩んでいるのは、自分だけではない。
誰もが心の中に言葉にできない痛みを抱えている。
そして、誰かを想う気持ちは時に傷つける事もある。
けれど、人を前へ進ませる力にもなる。
やがて七人は、それぞれの人生の選択を迫られる。
島に残るのか、島を出るのか、夢を選ぶのか、恋を選ぶのか、家族を選ぶのか。
それとも、自分自身の人生を選ぶのか。
答えは一つではない。七人が選んだ道もそれぞれ違う。
けれど、迷いながら歩いた
その道の先には、一人ひとりにしか見つけられない「光」があった。
それは、夢かもしれない、家族かもしれない、愛かもしれない、友情かもしれない。
或いは自分自身を受け入れる事かもしれない。
糸満の海に朝日が昇る。
七人はそれぞれの場所から同じ光をみつめる。そして歩き出す。
七人の夢、悩み、恋
そのすべてが、人生という道の上で、一つの「道標」になっていく。
これは、沖縄の糸満を舞台にした、七人の若者たちの青春群像物語。
『糸満の光~それぞれの道標~』
それぞれの道の先にそれぞれの光がある。




