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序章 ―魔女と幻獣のおはなし―
ほんの少しだけ、前のお話。
一人の魔女と、一匹の蒼い幻獣がいました。
ふたりはどちらも、傷だらけでした。
魔女は、人を寄せ付けず。
幻獣は、人を信じていませんでした。
それでもふたりは出逢い、傷を抱えたままで、互いだけは離さないと決めました。
長い戦いが終わり、ドラクロワの城に朝日が昇ったその時。
魔女の頭に宿る角は、幻獣との絆の証である『蒼き角』へと変わっていました。
ふたりはようやく、帰る場所を見つけたのです。
人々はそれを、愛の奇跡と呼ぶかもしれません。
呪いと呼ぶ者もいるでしょう。
けれど、これはそれからのお話。
愛を知ってしまった幻獣は、想像以上に甘く、しつこく、過保護。
そして、魔女は案外、それを嫌いではなかったのでした。




