第15話 下手くそな商人サン・グラース
15話が一時20000文字を越えてしまった為、急遽14話に一部を移植しました。(14話の最後の方を見ていただくと前回には無かった、追加された文があります。)
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【商業エリア】【正面入り口】
……そんなわけで俺はまた、うるさい【商業エリア】に戻った。
でも、今度は少し場所が違う。
比較的騒音が静かな方である【正面北入り口】に移動した。
今田さんが経営している【うどん・そば 池崎処】が近いといったら少しはわかりやすい(と思う)。
今は大繁盛し過ぎておよそ2時間待ちという看板が、店の入り口前に置かれている。
これは今田さん一人では苦しすぎるのでは?という疑問が残ったのは言うまでもない。
閑話休題。
俺はある人物が何かの商売をそこでやっていたので、しばらく遠くで立ち見する事にした。
俺は開始数分で気がつく。
商売が下手な俺でもすぐわかる。
この人、絶対商売に向いてない。
「ハーイ!そこのガール。このブューティフルなサングラースを見ていかないかい?」
「嫌です。やめてください。」
「オーノー。ミーが開発したエキサイティング!なグラスを真剣にウォッチングしてくれる人はなかなかナッシングですね。……ハーイ!そこのクールなボーイ。このミーオススメのサングラースを買って自分の格好をパワフル、ビューティフルにチェンジしてみないかい?」
「ウッセー、ジジイ! 黙れ! 殺すぞ!」
「オーノー。ミーのビューティフルを嫉妬してそんなルードなトーキングをしたのですか?ミーはとてもショッキングです……。」
何を言っているか、俺にもサッパリわからない。
と言うよりもこれは何故だ?
この人、戦闘では凄い強い気がするのは何故なのだろう?
気のせいかな?
(何の商売してるかは、ここらかは少し無理だな。見えない)
「ハーイ、皆さーん。ミーが開発したエキサイティングでビューティフルなグラスがスーパー値引きセールで発売中デース。」
グラス?
確か、グラスだったっけ?
※少し後に出て来ますが、ガラスのコップではありません。
遠くからみたらそれではないような気がする。
「お値段なんと……シルバーゴールド10枚~デース! さあさあ! このグラス一つを装備して冒険のお供に!」
俺はつい、吹いてしまった。
シルバーゴールド10だから……
白銀貨10枚!?
正気か?このオッサン!
しかも10枚~だから、最低で白銀貨10枚と言うことになる。
そもそもこのイケザキ村にずっといて見たことも無いぞ?
一枚手にはいるだけでもこの町では有名になるほど高い白銀貨を最低10枚?
高すぎだろ!
(そもそもこんな陰気臭い何かの装備品を大金はたいて買う奴なんているのか?)
これがもし凄い装備品だったとして、それをどうして街や都市で商売しようと思わないのだろう?
「ハーイ。オヤ? そうですか。誰かが私をウオッチングしていると? それで、ウェア? オーケー、センキューマイスーパーグラス。」
ん?
あのオッサン、絶対独り言言ってた気がするぞ?
まあ、気のせい……。
「ハーイ。あなたがミーをウオッチングしていましたね? 何のミッションでミーの元に?」
「ウワッ!」
俺は突然の出来事に驚いて変な声を出してしまった。
誰だってビックリする。
数十メートル離れて見ていた人物が、一瞬目をそらしただけで数メートルの差に縮まっていたら誰だってそうなる。
その商売下手くそな人物は、他の人とは少し変わっていた。
凄く日焼けしてきたであろう褐色の肌。
ちょっとボサボサしている茶髪。
普通のサングラス。
両手の人差し指、中指、薬指には綺麗ななにかしらの指輪をはめている。
服は異世界の花びらの模様の青い半袖。
それとは対称的に地味な薄茶色の半ズボン。
(なんか、異世界人がよく言う【はわいから帰ってきたばっかの奴】なのか?そもそも寒くないの?)
※ここからしばらくの間、「」の下に※が付きます。上のセリフを日本語に直しているだけです。なお【臆病者】には、余り意味を理解していません。
「いっ……何時気がついたんですか?」
「オー。ついさっきマイスーパーグラスがユーが遠くからウオッチングしているとミーにティーチングしてくれましてネ。」
※えっと、ついさっき私の凄いメガネが「あなた(【臆病者】)が遠くから見ている」と私に教えてくれましてね。
「マイスーパーグラス?」
「イエース! ミーが開発した中で最もエキサイティングするほどビューティフルなグラスデース。」
※そうだよ!私が作った中で最も興奮するくらい美しいサングラスです。
「グラスって何?」
「オー。ミーはサングラスをグラスとチェンジする事で、ベリースムーズにトーキング出来るんでス!」
※えっと、私はサングラスをグラスと変える(ここでは言い換える)事によって、とっても流暢に話す事が出来るようになったんです!
ああ、少しわかった気がする。
この店は超高級サングラスの専門店か。
確か、異世界人の発明で日光の眩しさを大幅に軽減する奴だったっけ?
昔は流行っていたとは父さんから少しだけ聞いた。聞いたけど、実際の使用方法は分からない。
でも今は太陽の光を無効化する魔法のお陰で、サングラスは最早時代遅れと化してしまった。
太陽の光だけを無効化出来る魔法はクソ魔法だといわれ続けたが、どうやら光魔法全てを一時的に無効化出来るという反則レベルの魔法。
我先にと習得し始め、社会現象までに発展したらしい。
今更サングラスは欲しくはないし、高すぎるので買う人がいないのは当たり前である。
さっきミッションと言っていたが、多分俺をスパイか何かだと警戒しているのだろう。
「ちょっと商品をみてもいいですか?」
それでも俺は気になった。
気になっただけの単なる好奇心なのか、運命的なものを感じたのかわからない。
「センキュー! では、ミーのビューティフルなグラス達を、エンジョイウオッチングしてくださーい!」
※ありがとう!では、私の美しいサングラス達を楽しみながらご観覧(意図的に英語を繋げている)くださーい。
「そう言えばあなたの名前は?」
「オー!ついにミーにも、ネイムをトーキング出来るデイがカムしてくるとは……ミーはとてもハッピーです!」
※おお!ついに私が名前を名乗ることができる日が来ようとは……私はとても感激です!
そんな事はどうでもいいから(その人にとっては、どうでもよくないと思うけれども)、早く名前を言ってよ?
「ミーのネイムはサン・グラース。以後お見知り置きを。」
※私の名前はサン・グラース。以後お見知り置きを。
サン・グラースは頭を下げながら、左手を胸に当てる。
色々ツッコミたい。
キッチリ言えてんじゃん!
「以後お見知り置きを」なんて、あんま使わない難しい言葉だけどな!
※「よろしくお願いします。」がほとんど。
あと、サン・グラース?
あんまサングラスと変わらないじゃん!
そんなにサングラスが好きなのか?この人は凄く変わった人だ(自分で言うのも何だが、俺も変わった人間だけど)。
「オー。今、ミーのネイムをバカにしましたね? ノーノー。これはとってもドラマチックなストーリーがアルンです!」
※おや。今、私の名前を馬鹿にしましたね?いやいや、これはとっても感動的な物語があるんですよ!
「ふーん。」
俺は綺麗に並んでいるメガネを一品一品じっくり見ながら、その話を聞く事にした。
「オーケー! ではミーの出身地は……とトーキングしたい所ですが、ナイショなんです。と言うか出身地はミーにもわからないというか何というか……少し皆とはディファレンシャルな感じでね……オーノー! このトピックは少しトーキングし過ぎたようです。アイムソーリー。チェンジ、ミーの名前がサン・グラースと言うことはもうノウイングしてますよね? 実はミーにはもう一つネイムがありまして、スピリッツキン……オー! チェンジ! ともかくミーは……」
※よーし!では私の出身地は……と言いたいところなんですが、実は内緒にしてるんです。と言うよりも、出身地は私にもわからないというか、少し皆とは違った(差別的な)感じでね……おっといけない!この話は少し言い過ぎたようです。ごめんなさいね。ところで(サン・グラースの独自語)、私の名前がサン・グラースだという事はもうご存知ですね?実は私にはもう一つ名前がありまして、精霊キン……しまった。ところで!(動揺)ともかく私は……。
しまった……。
これ絶対長くなるパターンだよな……。
俺はサン・グラースの話を棒読みで聞いていた。
多分、この話を聞いていたら少し違った展開になっていたのだろう。
めんどくさいと思った。今日は少しだけ疲れているからと言うのもある。
運命というものはなにが起こるかサッパリだ。
でも、他のサングラスを見てみると興味深い。
この店のサングラスはよく見ると何かの機能が付いているのだが、実現できたら(試し使用をしてないからわからないけど。)凄い物ばかりだ。
例えば、この普通のサングラス。
白銀貨100枚。
ぶっ飛んだ値段なのは置いといて、機能は……
【自分の体力と相手の体力が、サングラスかけただけでおおよそわかる。】
【サングラス越しに食べ物を見ると、毒があるか無いかすぐわかる】
【このサングラスをかけると、相手が自分に対して好意を抱いているかが直ぐにわかる】
これが大きな特徴かな。
一番下は良くわからなかったが、この店のサングラスは全体的にヤバイかもしれない。
相手の体力と自分の体力がわかるのは画期的過ぎる。
毒の判別は俺には余り対した事は無いが、他の冒険者達はこぞってこのサングラスを欲しがるだろう。
正直言う、俺も欲しい。
(これ絶対鉄を使ってるよね?)
そう、すべてのサングラスには贅沢に純鉄で出来ている部品が多数あるのだ。
値段が馬鹿高い理由はそれか……。それだけでは足りない気がするけど……。
その中でも、ひときわ目立ったサングラスがあった。
他とは違ったサングラスだった。
薄い緑色に近いフレームレンズ。
見た感じ、その緑色のフレームレンズは収納可能という訳の分からない物だ。
まだサン・グラースは名前の由来を長く物語っていた。
「あの~物語の途中、済みません。このサングラス、他のとは形状が全く違うんですが……しかもコレ値段プレートが無いですよ?」
俺はサン・グラースにそう話す。
右手でそのサングラスを指差して。
「オー! 遂にユーもそのグラスが他よりもスペシャルと言うことにノッティスしましたか! ミーはとてもドラマチックです! リアルにつけてテストしちゃいます?」
※おお!遂にあなたもそのサングラスが他よりも別格だと言うことに気付きましたか!私はとっても嬉しい(感動的)です!実際に試着してみます?
サン・グラースは物語を語るのを中断して俺に説明した。
サン・グラースは少し感動している。
自分以外にサングラスの良し悪しがわかった人がほとんどいなかったのだろう。
お。
試着出来るのか。
少し気になったから、付けてみることにし
「どうやってコレ付けます?」
「ミーがサポートします。」
※私が手伝います。
サン・グラースは俺の後ろに立つと、俺の気になったサングラスを丁寧に俺の耳に掛けた。
目の前は少し緑色がかかった世界になった。
……ん?
目の前にあるのって何?
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何……コレ?
凄まじい速度で目の前に数字が流れてったんだけど。
大体0.3秒弱。
※両方とも翻訳してみてください!
1010000111011010101100101011001011001001110000101011110011010100101000011101101110100100110011101010010110111001101001011100011010100001101111001010010110111111101001011011100110100100111100101100001010101100110001001110101010100001110001001010000111000100101000011010101010100001101010101010000110101010101100001110110011001001111101001011110010111010110001111101010010100001101000111010010011100010101001001010011010110000111011001100010111011001101001011011100110100101110001101010000110111100101001011011111110100101101110011010010011001110101100001110110011001001111101001010010011110010110000101010110011000100111010101010000111000100101000011100010010100001101010101010000110101010101000011010101010111100101110101100011111010100101001001011011110100100110111101010010010110111101001001011111110100001101000111010010010111101101001001110110010110000110010101011001110110000101001001100111010100101110001111010000110111100101001011011111110100100111100101100101011011101110000101011100010100001101000111100000010101110101110001111100110100100101101111010010011011110101001001011011110100100101111111010000110100011
また出だし!
ナニコレ?
なんか俺が思ってるサングラスとはなにかが全然違う。
「オー。ユーはどうやらスパイではナッシング! センキューマイスーパーグラス。」
※おお。どうやらあなたはスパイでは無かったようです。ありがとう私の素晴らしいサングラス。
「あの……数字が凄い勢いで下から数字が流れてきたんですけど、何ですか?」
「ミーが開発した、異世界人のテクノロジーのクリスタル【AI】のファーストインフォメーションプログラムです。まだユーのインフォメーションをローディングしてるから、そのままウェイディング!」
※私が開発した異世界人の技術の結晶【AI】の初期情報プログラムです。まだあなたの情報(【臆病者】のステータスなど)を読み込み中だからそのまま待ってね!
なんかよくわからないけど、とても凄い物なのはわかった。
0と1が並んでいる物は二進数翻訳で言っていることがわかります。
物語総計100000文字突破!(原稿用紙250枚分で100000文字)
これからも頑張ります!
※不備一部修正




