神龍形態は好きですか?
真っ先に飛び込んだのはフィムドーンだった
本来は全ての風魔法を口の中に凝縮して放つのだが
理由は分からぬが魔法を放出すると無効化されると考え、接近して直接噛みつこうとする
無心でめいなに近づくまでは良かったのかもしれない
精霊チャーム効果範囲内で攻撃を仕掛けると魔力を奪われる
フィムドーンは全身の力を失い、ザザザザ、倒れ滑っていく
都市に回復効果で動けるようになるまで眺めていることしかできなかった
幻獣アトバーレオンは足場を確かめるように
猛スピードで建物を飛び移り順番を待っていた
フィムドーンが転んだ瞬間、死角につかいめいなを頭上から襲う
ピィィイ、危険を知らせるように鳴く
「ふふふ、リリちゃん、ありがとう♡」
めいなに噛みつこうとしたら姿が消え、幻獣アトバーレオンに抱き付き
「もふもふ、可愛いですね♡」
されるがままに体を触られくるくる地面を転がる
「獣王、そこは、くすぐったい ガウゥー」
体を蹂躙され仰向けになり放心状態で動けなくなっていた
フィムドーンは、風魔法を遠距離射撃を繰り返す
めいなに当たると吸収され、一発放つごとに魔法威力が落ちていく
なんてことだ、ドレイン系スキルを使われているのか?
積み重なりトーテムポールのように立つバシリスク達が建物の陰から突然現れると一斉に口の中から光線ビームを放つ
6段のビームが縦に並び一直線にめいなに吸収されていった
建物の間を強風が流れ、トーテムポール状態で回転して建物に当たりと倒れていく
12枚の翼が複雑な動きを繰り返していた
ピィィィ、リリアイも小さな翼を広げ真似をする
複数の方向に暴風が吹き荒れ、上昇したと思うと左に右に
急に地面に押し付けられる強風に変わり、都市の中では不思議な風の流れが起きていた
魔力頼りのフィムドーンは、その場から動くことが出来ない
幻獣アトバーレオンは、多少、風で飛ばされようがお構いなしに建物で方向を変えめいなに近寄る
りっ子が進路妨害するかのように急に目の前に現れ尻尾で跳ね飛ばした
竜に後れを取るとは、りっ子は簡単にに何度も幻獣アトバーレオンをはじき飛ばす
幻獣化してこれほどの差を感じさせられるとは、グヌヌヌ
身動きをとれない現状にフィムドーンも己の無力感を感じていた
竜王の翼の動きだけで何も出来ない・・・これが限界なのか?
なにもつかめないまま終われない、獣族は建物を利用している
竜族は飛ぶことしかできない地を這うような行為は嫌だ
強風に邪魔され無駄に終わるとしても我が翼を信じないでどうする
翼を広げた瞬間、巻き上げられ回転しながらあちらこちらへと風に弄ばれ
そこへ、ねっ子が飛んできて尻尾をかむと地上に引きずっていった
「にゃぁーにゃぁ」なんだか教えてくれてる気がする
だが・・・何を言っているのだ「言葉が分からぬ」
りっ子を指さすと「にゃぁーー」と長く鳴いた
神龍形態になればいいだろうと言いたいのか?
あのスキルは竜王の称号を有してないと覚えられないのではないのか?
りっ子が使えることは我にも取得可能なのか?
いったいどうすれば使える、なにが必要なんだ?
「にゃーにゃーにゃ」何かを教えてくれている
「何を伝えたいのか、わからぬのだよ」
すると吹き荒れる風が止み ピィィィィとリリアイが鳴きながら飛んでくる
フィムドーンの鼻の上に止まりピョンと飛び降りると足元で幻獣した
「なんてことだ、幼い雛にも使えるのか?」
ピィィイィ ニャァーー 呼ぶように鳴いた
悩むフィムドーンの目の前にふわふわとめいながゆっくり舞い降りる
にこにこ笑いながらもたれかかるように体を抱きしめ12枚の翼が包みこむ
「トカゲさんは精霊は好きですか♡?」
「精霊ですか?見たことがありません」
「あらあら、私は精霊ですよ♡ ふふふ」
抱きしめられてる温もり、どうしていままで気が付かなかった
体温だけではない・・・魔力とは違う不思議な波動が流れ込んできている
存在していても見えなかった精霊が姿を現す
ねぇねぇ、めいなちゃん事、好きなんでしょう?早く言ちゃいなさいよ
世界は精霊で溢れていたのか!竜王の力は・・・
『覚醒したフィムドーンは神龍形態を取得しました』
めいなの翼から精霊が飛ばされ粒子が雪のように舞いながら都市内は歌い踊る精霊で満たされて
ピィィィ ふぁぁぁぁ ニャァー ガオォォォー
共鳴するように鳴くとリリアイ・ねっ子・りっ子は第二形態に変化した
「まさか、更に上があるのか」
フィムドーンのつぶらの瞳にめいなは喜ぶ
「竜は可愛いな♡ 私の事は好きですか♡?」
「好きです」質問に答えると不思議なことに神龍形態2に変わっていた
『フィムドーンは神龍形態2を取得しました』
『アトバーレオンは幻獣化第二形態を取得しました』
「可愛いい♡ライオンさん、こちにおいで♡」
めいなは2匹に抱き付くとリリアイがめいなの翼の中に潜り込む
お互いの温もりに『ふぁー』いつのまにか眠っていた
【聖女ハゼロモス様、勇者ベヒゼロット様とは次元が違うわ】
【そうなんです、モンくんの力をようやく理解したようですね】
本気で言っているのか?ボケなのか?レムヴシアは相手にしてないのか?答えなかった




