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短編集(道具箱)  作者: 蒼井みつき


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3/3

おまじない

 スピリチュアル好きな友人がいる。

 

 彼女の雰囲気は、柔らかくて人当たりがいい。人に丁寧に返す。私が出来事を話すと、静かに聞いてくれる。

 まるで会員制の美容院の店員のような対応をしてくれる。

 こちらとしては、それが気持ちよくてつい喋りすぎてしまう。

 しかし……。

 

 ひとたび彼女が喋り始めるとその場の空気が変わる。なぜなら、いつも《心霊話》を口にするから。

 心霊話と言っても、あの踏切で幽霊を見た、とかいうものではない、スピリチュアル。

 オーラがどーの、守護霊がどーの、というそっち系だ。


 喫茶店とかでも、彼女は堂々とこう言っている。

「あの人のオーラは、金色や紫が混じってる。精神性が高い人ね。カリスマ性あるよ」

「へえ……」

 

 彼女には悪いが、心霊やらオーラやらは全く信じてない。私はそういう場になると『聞き専』になる。

「この前、守護霊見てもらえる占い師のところに行ったのね。そしたらね、あなたの前世はフランスの王宮の姫でしたね。って言うのよ!」

「それ本当なら、すごいねー」

 私は棒読みの返事しか返さなかったが、彼女は満足していた。


 ……などと思い出しながら運転していると、前が渋滞しているのに踏切に入ってしまった。

 

 ……やばい。やばいやば……。

 今電車が来たら――死ぬ。

 早く信号変わって――!!


「守護霊様! 助けてーー!」


 とその時、踏切の前の信号が青に変わる。

 はよ前の車、行って――!


 ようやく、車が踏切を渡った瞬間、踏切の遮断機のカンカンカンと音が鳴った。間一髪だった。

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