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短編集(道具箱)  作者: みつき


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散歩、いや巡回だ

https://49829.mitemin.net/i1130459/

 俺には名前がない。自分を指すのに名前なんていらん。


 俺は今日も縄張りを巡回する。散歩ではない。

 家の軒下が俺の我が家。

 あくびと伸び一つ。夜の巡回に出かけるか。


 家の庭から塀に飛び乗る。

 塀の端っこにあいつがいた。

 ニャーーオゥゥ。

 フーッ!

 

 ダダッ!

 すぐさま俺は追いかける。手加減はせん。

 隣の物置の横を通り、その隣の空き地へ。

 あいつが止まる。向こうは交通量の多い道だ。


 フーッ! ニャワワワワンッ! ガブッ!

 

 俺はあいつの喉元に噛みついた。

 すると、あいつは一目散に逃げていった。

 勝負が決まったら、俺は追わない。


 さて、散歩……いや、巡回の続きだ。

 少し息が乱れたな。


 そろそろあの人のところ行くか。

 

 いつも灯りがついている場所に食べ物を置いてくれる。

 あった。決してうまくはないが、腹が減っている。ありがたい。


 お。ミーコも来たな。俺が勝手にミーコと呼んでいる色白な娘だ。

 

 ニャー。

  

 鼻と鼻をくっつけ合う。軽く確かめる。まだだな……。

 俺は隣で待っている。ミーコ先に食べろ。


 ニャー。

 ミーコは一声鳴くと、ご飯を食べた。


 毛繕いでもするか……。

 俺は自分の黒光りする毛を整えて待つ。


 暗がりから、三毛猫が出てきた。ミナだ。

 挨拶をする。尻尾を絡めてくる。お、いいな。

 

 ミナと一緒に食うか。

 ミナと食事をする。決してがっつかない。

 

 ミーコは隣で手を舐めていた。

 ミーコがいなくなると、二人っきりになった。


 ミナは満足そうにしている。

 ミナの首元を舐めてあげる。

 

 ニャーン。


 しばらくの間、二人は一緒にいた。


 俺は伸びをすると、また巡回に出かけた。


 今度はコンビニの横を通る。人間が何人もいた。

 俺に近寄る人間もたまにいる。俺はゴロゴロと喉を鳴らして近寄る。

 変なプライドより実益だ。たまに美味しいものが食える。

 

 今日は、近寄る人間は居ないようだな。

 俺はさっさと次の場所に移動する。


 非常階段を登り、隣の屋根へ。

 ここは見晴らしがいいし、風もこない。

 しばらくここで様子を見ようか。


 下を若いオスが通る。

 あいつはまだ子供みたいなもんだ。……気にすることもない。


 ……少し寝るか。

 

 夢を見た。

 夢でミナが甘えてくる。

 ……明日も会えるといいな。


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