ゲーム×ゲイ
珍しい事もあるもんだ。
西園寺が学校でゲームをしている……。
西園寺は学校にBL本持ってきたりはするものの、基本的に真面目なやつなのだ。
「何やってるんだ?」
「あぁ、学園ハ〇サム。」
帰れ。
てかそれ顎が人体貫くとかいうカオスゲーじゃねぇか。
あと最近の子にそのネタ通じないからな!?
「そんなBLゲー、家でやれ。」
「いやぁ、一度やりだすと止まらなくてな!」
「何がそんなに面白いんだ……?」
「結構やり込み要素あるんだぜ!?
もう30万も課金しちまった!!」
スケールが違いすぎる!!!
てか30万課金してもクリア出来ないのかそのBLゲー……!?
「金の無駄使いすぎんだろ……。」
「何言ってんだよ! 金はホモを愛でるためにあるんだろ!?」
いや、お前が何言ってんの!?
「そういうお前はどんなゲームしてんだよ?」
「俺か? 俺はまぁ……FG〇とか?」
「あぁ!知ってるぞ。」
「フタ〇リ・ゲイ・オ〇二ーだろ?」
『だろ?』じゃねぇよ!! 全世界のFㅇteファンに謝ってこい!!!
「お前、そんな事言ってるといつか刺されるぞ……。」
「え!? 挿される!? それは願ったり叶ったりだ!!」
こいつは耳も頭も腐ってんのか?
てかやっぱりコイツ、ガチホモじゃねぇか!!!
「結局お前、リアルなホモなんじゃねぇか。」
「何言ってんだ?」
「俺はどっちもイけるんだぜ?」
キメ顔で言うな。気色悪い!
「それにしてもあの初体験は忘れられないなぁ……。」
「いや聞きたくねーよ、そんな話。」
「あれは小三のとき、公園で……」
コイツも性の目覚めくっそ早いな!!
…………ん?
小三? …………公園?……?
「それにしても、あの時なんか誰かに見られてたような気がするんだよなぁ……まぁ気のせいだと思うけど!」
コイツがすべての元凶かよっ!!!!
早川さん……ごめんね。こんなやつが存在してしまっていたばっかりに……。
君をホモの道へと進ませることになってしまった……。
世間は狭いことを改めて実感しながら絶望する正人であった――