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フィラー地方の人びと

フィラー王国について、少しもやもやする方もいらっしゃるかな、と思うので少しだけ触れておきます。

読んでくださり、ありがとうございます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

よろしくお願いします!

「第一皇女殿下。お休みの所申し訳ございませんけれど、皇帝陛下がお呼びでございますわ。陛下の執務室で話をされたいそうでございます」


 ルイスとのお茶会が終わってから、数日後。皇女としての公務を終え、少しだけ自由時間を人払いをし

て楽しんでいた時、外からマリーに声を掛けられる。


「お父様が?」


「ええ。何でも、先日お会いになった方との首尾をおききになりたいそうでございますよ」


「まあ・・・そうなのね。分かりました、すぐに参ります、とお伝えしてくれるかしら。身支度はメイドを呼ぶから、マリー貴女がいってきて」


「かしこまりました」


 マリーの足音が消えるとともに、メイドが数人はいってくる。もう誰とも会わないだろうから、と思い室内着に着替えていたのだが、流石に文官や騎士などが通る宮城を室内着で歩くのは、皇女としての外聞が悪い。


 できるだけ質素で清楚なものを選び、着せてもらうと、まっすぐに執務室に向かった。


「失礼致してもよろしいでしょうか。セシリアが参りました」


 いつもの口上を述べ、父に許可をとった後、執務室に入る。そこには、皇帝としての仮面を脱ぎ捨て、父としての柔らかい笑顔を浮かべた男性の姿があった。


 執務室には、使用人すらいない。事前に人払いをしてあったのだろうか。


「お呼びと伺いました。パイライト公爵閣下とのお茶会の首尾をご存知になりたい、とききましたけれど

?」


「ああ、そうだ。どうだったかな、ルイスくんとは」


 少し視線を動かし、記憶を辿る。最近、一年間いなかった分の急いで片付けなければならない公務を、ハイスピードで片しているのだ。もう、お茶会の記憶は薄れかけていた。


「パイライト公爵閣下とは、石の話で盛り上がりました。何でも、前パイライト公爵夫人も石がお好きなようで、夫人のお好きな石をきかせていただいて、他にも色々と」


「石?」


 父が意外そうに、片眉を器用にあげた。


「ええ。石ですわ。わたくしが大好きなの、ご存知でしょう?趣味は何ですか、ときかれましたので、石を見ることですわ、と答えたのです」


「ふむ。なるほど、共通項があったのは素晴らしいことだ。まあ、取り敢えずこれからもルイスくんとは仲良くやってくれ。ところで」


 ルイスとのお茶会の様子をききたかったのは、事実なようだが、別のところに目的があるらしい。


「最近、フィラー王国・・・間違えた、フィラー地方はどうなんだろうか。宰相に尋ねると、皇女殿下に

任せておりますの一点張りでね。どうしたものかと思い、今日こうして呼んだというのもあってね」


 なるほど。確かに、フィラー地方となった元フィラー王国のことは、わたしに一任されている。取り敢えず、今は貴族たちの罪がないか、詳しい取り調べを行っているところだ。


 この機会に膿みを全て出し切らなければ、再出発はできないためだ。


「今は、フィラー地方に元からいた貴族たちの余罪がないか、調べています。ひとまず、シュメルダー伯爵令息と、その恋人のダージ子爵令嬢はそれぞれ労働階級に自ら、身を落としてゆきましたので、とめずにそれぞれに監視をつけております。一応、わたくしへの不敬罪が含まれますので、その罰として」


 わたしの簡素な報告に、父はそうかと頷いた。ちらりと見えた瞳の奥にまだ怒りの光が宿っていることに気づき、少し震える。


「そんなに甘い処罰で良いのか、とも思ったが・・・。まあ、セシリアがそれで良いのならば、私はかまわない」


 父の言葉に、わたしは恭しく礼をする。


「ありがたいことに存じますわ。では、引き続き、調べて参ります」


「ああ、頼んだぞ」


「はい」


 しっかりと頷いて、わたしは執務室を辞した。

引き続き、読んでくださり、ありがとうございます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

まだ、続きます!

投稿は不定期に行いますが、頑張るので、読んでくださると嬉しいですᕦ(ò_óˇ)ᕤ

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